研究課題/領域番号 |
22K21348
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際先導研究)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
林 高史 大阪大学, 大学院工学研究科, 教授 (20222226)
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研究分担者 |
鳶巣 守 大阪大学, 大学院工学研究科, 教授 (60403143)
本田 孝祐 大阪大学, 生物工学国際交流センター, 教授 (90403162)
松崎 典弥 大阪大学, 大学院工学研究科, 教授 (00419467)
近藤 美欧 大阪大学, 大学院工学研究科, 准教授 (20619168)
徐 于懿 大阪大学, 大学院工学研究科, 准教授 (10757678)
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研究期間 (年度) |
2022-12-20 – 2029-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
689,000千円 (直接経費: 530,000千円、間接経費: 159,000千円)
2028年度: 100,100千円 (直接経費: 77,000千円、間接経費: 23,100千円)
2027年度: 96,980千円 (直接経費: 74,600千円、間接経費: 22,380千円)
2026年度: 96,590千円 (直接経費: 74,300千円、間接経費: 22,290千円)
2025年度: 97,760千円 (直接経費: 75,200千円、間接経費: 22,560千円)
2024年度: 95,810千円 (直接経費: 73,700千円、間接経費: 22,110千円)
2023年度: 97,760千円 (直接経費: 75,200千円、間接経費: 22,560千円)
2022年度: 104,000千円 (直接経費: 80,000千円、間接経費: 24,000千円)
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キーワード | 触媒 / 酵素 / 持続可能物質変換 / 化学エネルギー源 / バイオエコノミー |
研究開始時の研究の概要 |
持続可能な社会における物質変換には触媒は欠くことのできないツールである。化学およびバイオのそれぞれの分野で独自に高いレベルで発展を遂げている触媒開発について、両分野の協働がさらなる大きなインパクトを与えるものと期待される。本研究では、学際的な化学とバイオの国際共同研究を通じて、最新の触媒技術を用いた物質変換、エネルギー獲得をめざした小分子変換、データサイエンスに基づく触媒設計、生体適合性医療材料の開発を精力的に実施し、触媒の学術的概念融合をめざす。また、本研究遂行に際して、若手研究者および博士後期課程学生の参画を積極的に行い、国際感覚を有する若手人材育成を弾力的に進める。
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研究実績の概要 |
持続可能な社会における物質変換には触媒は欠くことのできないツールである。化学およびバイオのそれぞれの分野で独自に高いレベルで発展を遂げている触媒開発について、両分野の協働がさらなる大きなインパクトを与えるものと期待される。本研究では、学際的な化学とバイオの国際共同研究を通じて、最新の触媒技術を用いた物質変換、エネルギー獲得をめざした小分子変換、データサイエンスに基づく触媒設計、生体適合性医療材料の開発を精力的に実施し、触媒の学術的概念融合をめざし、令和4年度から研究を開始した。当該年度は、実質的に3ヶ月弱の研究期間であったが、令和5年3月30日、31日にアーヘン工科大学において、日独双方の研究者が一堂に会し、2日間のキックオフミーティングを行い、お互いの専門研究分野や最近の成果、共同研究に資することの可能なサンプルや技術を共有し、今後の共同研究の計画立案と方向性を協議した。さらに、キックオフミーティングの前後には、日本側のそれぞれの研究者が、アーヘン工科大学のパートナー研究者の研究室を訪問し、個別のディスカッションを行い、人材交流を含めた共同研究の計画の詳細を詰めた。一方で、研究代表者(林)とアーヘン工科大学のSchwaneberg教授との間で以前から継続して実施していた指向性進化工学を駆使したバイオハイブリッド触媒開発に関する共同研究の成果をまとめることができ、その論文がアメリカ化学会誌(JACS)に掲載された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
大阪大学に所属する研究者6名とドイツのアーヘン工科大学に所属する研究者7名で研究チームを編成し、化学とバイオの触媒概念の融合と持続可能社会の実現に向けた物質生産や分解・再生の開発を目指した国際共同研究の詳細な計画を立案した。具体的には、大阪大学側の強みである有機化学や触媒化学、高分子化学の専門領域と、アーヘン工科大学側の強みである生物工学や計算科学、プロセス生化学の専門領域を扱う各研究チームが綿密に連携を組み、分野横断型の英知を結集して、化学触媒や生体触媒(酵素)の新設計・開発を通じた炭素循環構築と共に、生体適合材料の開発や分解を図る研究を共同で実施することを確認した。そして、効率的な物質変換やプラスチックの分解、水素発生や二酸化炭素の固定化に焦点をあてた触媒の設計と開発の学術と応用を基盤に据えた共同研究、また新しい化学触媒や生体触媒を、これまでのデータを基にした機械学習を用いてデザインすることも開始した。さらに応用としては、微生物からの高分子合成や、それを用いた生体適合材料の開発、医工連携材料の創製も検討を開始した。そのなかで、ロジウム錯体をタンパク質マトリクスの中に埋め込み、炭素―炭素結合形成反応の触媒として開発したバイオハイブリッド触媒開発に関する共同研究の成果をまとめて、アメリカ化学会誌(JACS)で報告し、高い評価を得て、表紙にも採用された。
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今後の研究の推進方策 |
初年度末の3月30日、31日にアーヘン工科大学において、日独双方の研究者が一堂にキックオフミーティングを開催し、お互いのこれまでの研究成果と専門分野・技術を共有し、これからの国際共同研究の計画を再確認した。本研究課題申請時には想定していなかった、いくつかの新しい共同研究のテーマも協議の中で生まれ、非常に有益な研究討議が行われた。今後は、数名の博士研究員の雇用を行い、数ヶ月大阪大学で研究に従事した後に、長期間にわたってアーヘン工科大学に派遣し、共同研究を弾力的に行う。また、大阪大学の博士後期課程の学生も3ヶ月程度アーヘン工科大学に派遣を予定している。また、大阪大学側の教員も順次アーヘン工科大学を訪問し、研究討議を断続的に行い、国際共同研究の推進に努める。実際には、機械学習を取り入れた触媒設計、樹脂の分解を促進する触媒・酵素の探索、高性能バイオハイブリッド触媒の開発、好熱菌酵素を利用したバイオプロセス開発、二酸化炭素の有効理由や水からの水素転換、医療高分子材料の開発を主なテーマとして、新しい触媒開発技術を基盤とした国際共同研究ならではの成果を発信する。また、今年度の成果を令和5年度末に大阪大学において開催するジョイントシンポジウムにおいて発表し、日独双方の研究者の直接的な交流を深め、効率的な共同研究の推進を図る。
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