研究課題/領域番号 |
22K21354
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際先導研究)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
竹田 潔 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (20309446)
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研究分担者 |
黒崎 知博 大阪大学, 免疫学フロンティア研究センター, 特任教授(常勤) (50178125)
坂口 志文 大阪大学, 免疫学フロンティア研究センター, 特任教授(常勤) (30280770)
石井 優 大阪大学, 大学院生命機能研究科, 教授 (10324758)
茂呂 和世 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (90468489)
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研究期間 (年度) |
2022-12-20 – 2029-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
689,000千円 (直接経費: 530,000千円、間接経費: 159,000千円)
2028年度: 104,000千円 (直接経費: 80,000千円、間接経費: 24,000千円)
2027年度: 104,000千円 (直接経費: 80,000千円、間接経費: 24,000千円)
2026年度: 104,000千円 (直接経費: 80,000千円、間接経費: 24,000千円)
2025年度: 104,000千円 (直接経費: 80,000千円、間接経費: 24,000千円)
2024年度: 104,000千円 (直接経費: 80,000千円、間接経費: 24,000千円)
2023年度: 104,000千円 (直接経費: 80,000千円、間接経費: 24,000千円)
2022年度: 65,000千円 (直接経費: 50,000千円、間接経費: 15,000千円)
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キーワード | 免疫寛容 / 免疫疾患 |
研究開始時の研究の概要 |
免疫系異常による疾患が近年急速に増加しつつある。これら疾患はQOLを低下させ致死にまで至らす。最近の研究は、これら疾患に関与する種々の免疫細胞亜集団を明らかにしてきている。従って次なる喫緊の課題は、「これら免疫細胞亜集団がどのようにして免疫病態に至るのかのメカニズム研究、その成果に基づき、免疫病態を予防・治療する革新的方法の開発」である。この課題解決のため、5人の日本サイド研究者が、トップレベルの臨床・基礎海外研究チームと強い連携・相互作用を介し学際的国際共同研究を展開する。又、この活動を通じて国際的競争力を有す若手研究者の育成を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究では、既に、免疫寛容・恒常性維持の基礎研究で国際的に大きな実績のある日本サイドの5人の研究者が、海外研究チームと強い連携・相互作用して、より一層深い免疫寛容・過剰免疫の基礎メカニズムの解明、更に、海外臨床研究チームと共に、これら疾患を予防・治療する革新的治療法の開発を目指す。また、このプログラムを通じて、この分野に精通した将来の国際的競争力を有する若手研究者の育成を目指す。 2023年度、竹田は、腸管免疫において、糖鎖転移酵素St6galnac6, B3galt5の機能を解析し、これらの酵素が粘液バリアの強化に関わっていることを明らかにした。坂口は英国バーミンガム大学から若手研究者を3か月間受け入れ、抑制性T細胞転換技術の、さらなる改良とバーミンガム大学への技術移転を進めた。黒﨑は、オックスフォード大学から若手研究者を1か月間受け入れ、B細胞研究の技術移転を行った。さらに、メモリープラズマ細胞のnicheへの移動にKLF2が必須であることを見出してきていたが、2023年はメカニズム研究を遂行し、KLF2で制御されるegress receptor S1PR1の発現が必須であることを明らかにした。石井は自己免疫疾患関節リウマチ研究に関して、フランスマルセイユ研究所の研究グループと共同で研究を進め、フランスグループが樹立したマクロファージ栄養因子CSF1を種々の組織で欠損したマウスの解析を行った。茂呂は肺線維症自然発症するIFNgR/Rag-2欠損マウスをモデルにして、その発症にILC3が関与していることを既に明らかにしている。2023年度はメカニズム研究を展開し、ILC3がIL17産生を介して好中球エラスターゼ産生を誘導することを明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
上述しているように、5人の研究者ともに、研究課題は十分に絞られ、それぞれ確実な成果と新しい知見を得つつある。又、3か月、1か月という研究期間で、既に、海外研究チームの若手研究者を受け入れ(坂口、黒崎)、それぞれのテーマに関しての議論・技術移転も始めている。更に、それぞれのグループで既に海外連携研究チームとズーム会議を介して綿密な研究議論を行っている。日本チームからの若手研究者派遣に関しては、既に若手研究者を派遣したり、2024年度派遣のための計画を練っている。以上概ね順調に進行している。
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今後の研究の推進方策 |
竹田は、予定通り研究を遂行していく。坂口は共同研究をさらに推進するため、バーミンガム大学主任研究者ともに英国の公的研究支援機関に研究資金申請する予定である。黒崎は、研究の進展により、海外連携研究チームとしてセベロ・オチョア分子生物学センター(スペイン)・オックスフォード大学(英国)も加え、2024年度は比較的長期の海外派遣計画を練っている。石井は、若手メンバーの外国派遣に関して外国研究チームと議論し、共同研究への予備的実験結果をふまえて、2024年度に若手研究者を派遣するほうが効率的と考え派遣計画を変更する。茂呂は、2024年度に英国で開催される国際ILC学会に若手研究者参加することが、情報交換及び共同研究者(英国)との共同研究推進に効率的と考え、派遣予定を部分変更する。
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