研究開始時の研究の概要 |
X線分光は, 1 世紀以上に渡って, 元素分析など幅広い分野で中心的な役割を果たしている. なかでもX線天文学では,既存の分光器による制限から原子物理データの整備が不十分であり, 最先端の観測データの解釈に課題を抱えている,ということが指摘されている. 本研究課題では, 申請者が開発をリードしてきた次世代のX線分光器, 超伝導遷移型カロリメータをさらに発展させ, 既存の分光技術では“見えなかった”領域を明らかにする超精密X 線分光システムを構築する. 申請者はさらに, Electron Ion Bean Trap との結合を通じ,次世代X 線天文学データ解釈に必須な原子物理データの取得を行う.
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