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自然による都市の課題解決:SDG11へ向けた便益と公平のシナリオベース空間評価

研究課題

研究課題/領域番号 22KF0054
補助金の研究課題番号 22F22303 (2022)
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分基金 (2023)
補助金 (2022)
応募区分外国
審査区分 小区分04020:人文地理学関連
研究機関筑波大学

研究代表者

森本 健弘  筑波大学, 生命環境系, 講師 (20282303)

研究分担者 DERDOURI AHMED  筑波大学, 生命環境系, 外国人特別研究員
研究期間 (年度) 2023-03-08 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2024年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2023年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2022年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
キーワードNature-Based Solutions / Spatial Access Equity / Ecosystem Services / GIS / Remote Sensing / Urban Sustainability / Scenario-based Planning / SDG11
研究開始時の研究の概要

This research will develop a method to evaluate the benefits of urban nature-based solutions (NBS) based on current and future land use/cover (LULC). Firstly, we extract past, current, and future LULC using GIS and RS techniques; secondly, we define scenarios to implement NBSs and extract potential ecosystem services (ES); thirdly, we spatially assess the benefits of implemented NBSs in terms of economy, health, and equity by each scenario; and fourthly, we apply the method to ten cities in the world. The results will contribute to make NBSs scenarios to enhance sustainability in cities.

研究実績の概要

2023年度には、世界の8都市について、都市緑地(UGS)と、それが人口曝露と平等性に及ぼす影響の分析が大幅に進展した。これらの都市について、30年間(1990~2020年)にわたる4年間のLULCマップが抽出された。分析では、UGS(森林と草地)の変化を、他のLULCクラス(特に不浸透面)と比較して評価することに焦点を当てた。2つのデータセットを用いて、UGSへの人口暴露とその等質性を計算した。調査結果は研究論文としてまとめられ、Landscape and Urban Planning誌に投稿され、現在審査中である。
これらの結果を基に、2030年、2050年、2100年の4つのIPCC気候変動シナリオ(SSP-RCP)と過去と現在の傾向を考慮し、選択された都市における将来のUGSの傾向を探るためにシナリオ分析が行われている。研究成果は、3つの学会での口頭発表を通じて公表した。 日本地理情報システム学会(GISA)、アメリカ地球物理学連合(AGU)2023年秋季大会、アメリカ地理学会(AAG)2024年大会である。
包括的な文献レビューが進行中であり、当初のスコープ「NBS: trends, challenges, and opportunities」(自然ベースの課題解決:その傾向,課題,機会)は「Forecasting the Evolution of Urban Green Infrastructure」(都市のグリーンインフラの進化を予測する)に改良された。発見された論文数が多い(1,000本以上)ため、題目を「将来の空間モデリングアプローチとその応用に関するレビュー」とした。この集中レビュー論文の執筆段階は、2024年5月末までに完了する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究プロジェクトの現状は、いくつかの要因により若干遅れている。まず、対象となる8都市と各都市の4年分(計32枚)の正確な土地利用・土地被覆(LULC)マップを抽出するために、かなりの時間が費やされた。このプロセスにはGoogle Earth Engineを使った機械学習ベースの分類技術が使用されたが、これは時間のかかる作業であることが判明した。分類結果の精度を高くするためには、各都市と年ごとに十分な数の学習ポイントを手作業で集める必要があった。この綿密なアプローチには、当初の予想よりも多くの時間を要したが、その後の分析の基礎となる信頼性の高いLULCマップを得るためには極めて重要であった。
若干の遅れはあったものの、精度の高いLULCマップの抽出に成功したことで、プロジェクトの次の段階への道が開かれた。これらの地図が利用可能になったことで、シナリオに基づく将来シミュレーションの実施とさらなる分析に重点を移すことができる。LULCマップの品質確保に費やした時間は、今後の研究段階において、より有意義で確実な結果をもたらすと考えられる。
今後は、ワークフローを最適化し、リソースを効率的に配分することで、遅れを取り戻すべく努力する。質の高い研究成果を提供するという強いコミットメントは変わらず、シナリオに基づく将来シミュレーションや包括的な文献レビューの完了など、プロジェクトの後続段階に向けて活発な作業を行っている。

今後の研究の推進方策

残りのプロジェクト期間中、われわれは様々なチャネルを通じてこの研究を積極的に推進する予定である。千葉で開催されるJpGU2024とダブリンで開催される国際地理学会議(IGC)でも口頭発表を行い、プロジェクトの研究成果を紹介し、科学コミュニティーとの交流を深める予定である。
研究成果をさらに普及させるため、都市計画、環境科学、持続可能性の分野でインパクトのある査読付き学術誌に発表する計画である。さらに、ResearchGateやLinkedInのような専門家ネットワークや、Twitterのようなソーシャルメディア・プラットフォームで、最新情報、出版物、重要な発見を共有するつもりである。こうすることで、より多くの読者にリーチし、専門家や利害関係者との議論を促進することができる。
さらに、グーグルサイト(https://sites.google.com/view/ahmedderdouri/current-projects/ugs_nbs)上の研究者ウェブサイトにリンクしたプロジェクト専用のウェブサイトページを作成した。このページは、プロジェクトの最新情報、出版物、研究成果を、より広範な科学コミュニティや関係者と共有するための中心的なハブとして機能する。
研究計画に変更が生じた場合、あるいはプロジェクト期間中に問題が発生した場合、われわれは適切な対策を講じることで積極的に対処する。相互に連絡を取り合い、他の専門家とも協力して、予期せぬ課題に対応し、与えられた期間内にプロジェクトの目標達成をめざす。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2023 その他

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件) 備考 (2件)

  • [学会発表] Tracing 30-Year Greenspace Evolution and Human Exposure Inequalities in Global Cities.2023

    • 著者名/発表者名
      Derdouri, A., Murayama, Y. & Morimoto, T.
    • 学会等名
      American Geoscience Union Meeting 2023, San Fransisco, USA
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] Comparative Analysis of Urban Greening Evolution and Implications in Global North and South Cities over a 30-Year Period.2023

    • 著者名/発表者名
      Derdouri, A., Murayama, Y. & Morimoto, T.
    • 学会等名
      The 32nd Annual Conference of the Geographic Information System Association 2023, Tokyo, Japan
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [備考] URBAN GREEN SPACES

    • URL

      https://sites.google.com/view/ahmedderdouri/current-projects/ugs_nbs

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [備考]

    • URL

      https://sites.google.com/view/ahmedderdouri/home

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書

URL: 

公開日: 2022-11-17   更新日: 2024-12-25  

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