• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

戦前期「内地」の教育雑誌に見られる「内地人」教師の「外地」認識と授業実践

研究課題

研究課題/領域番号 22KF0056
補助金の研究課題番号 22F22314 (2022)
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分基金 (2023)
補助金 (2022)
応募区分外国
審査区分 小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
研究機関筑波大学

研究代表者

國分 麻里  筑波大学, 人間系, 教授 (10566003)

研究分担者 LIU JUN SANG  筑波大学, 人間系, 外国人特別研究員
研究期間 (年度) 2023-03-08 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2024年度: 100千円 (直接経費: 100千円)
2023年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2022年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
キーワード戦前期 / 内地 / 外地 / 朝鮮 / 台湾 / 教育雑誌 / 授業実践 / 日本人教師 / 日本人児童
研究開始時の研究の概要

本研究では、戦前期において「内地」と呼ばれていた日本本土で発行された諸教育関係雑誌から、「外地」とされていた朝鮮半島や台湾島をはじめとする諸地域に関する論考や「授業実践」記録を選別して検討することで、日本人教師たちがどのような「外地」認識を持っていたかを分析する。また、日本人教師たちの「授業実践」や「外地」認識から、日本人児童たちが「外地」について何を学び、どのような認識を形成したのかについても明らかにする。

研究実績の概要

2023年度における研究実績の概要は、次の3点である。1点目は、2022年度に実施した課題研究に関わる主要な史・資料や先行研究のリストを一層強化したことである。つまり、1880年代以降の明治期~1945年頃の昭和前期に刊行された「内地」の諸教育関係雑誌から「外地」とされていた朝鮮半島や台湾島をはじめとする諸地域の論考・記事を抜粋してデーターベース化したうえ、論文の資料として利用しやすいように整理・加工したことである。また、当時の日本帝国や朝鮮半島を理解するのに必要だと判断される場合には、関東州・満州に関する論考・記事も収集し、データーベース化した。特に先行研究については日本国内だけでなく、国外に散在している文献も調査して入手した。
2点目は、収集した史・資料や先行研究を精読し戦前期における「内地人」の「外地」認識について把握したことである。これにより、朝鮮半島や台湾島に関係する様々な論考・記事を検討しつつ、先行研究を分析することで、戦前期に「内地人」が「外地」について、どのような認識を有していたかを理解することができた。また「外地」に対する「内地人」の認識が、朝鮮や台湾の教育論として如何に表れるようになったかについてわかった。とりわけ、先行研究の分析では、日本の国内外における戦前期の歴史学に関する多様な書物を読みながら、課題研究に関する学会発表や論文の執筆を想定して進めた。先行研究の分析によって得られた研究成果の一部は、学会誌に掲載された学術論文の中に反映することができた。
3点目は、受入研究者のアドバイスに基づき、学会発表に向けた発表文を作成したことである。この発表文は、2024年6月に開催される学会にて報告する予定である。この学会が終わった7月以後は、コメンテーターらによって指摘された意見を中心に発表文の修正を行い、学術論文として改造していく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2022年度における「今後の研究の推進方策」で述べた計画通りに進んでいるためである。2022年度における「今後の研究の推進方策」では、次のような4つを課題として取り上げた。1つ目は、史・資料や先行研究のリストを一層補強していくことである。2つ目は、史・資料や先行研究の収集をより強化していくことである。3つ目は、収集した史・資料や先行研究を精読し、課題研究のための問題意識を一段と鮮明にしていくことである。4つ目は、課題研究に関わるテーマを定め、学会発表を目指すと共に、学会誌への論文投稿の準備を進めていくことである。
このような4つの「今後の研究の推進方策」に従い、2023年度では「研究実績の概要」でも論じたように、大きく3点の研究成果を挙げることができた。1点目は、課題研究に関わる主な史・資料や先行研究のリストを強化した。2点目は、収集した史・資料や先行研究を綿密に読むことで、戦前期における「内地人」の朝鮮・台湾に対する認識や教育論を把握した。この作業によって課題研究に関わる研究テーマを定めたり、論文の執筆に向けた問題意識を明確にしたりすることができた。3点目は、研究テーマや大まかな章立てを決め、学会発表に向けた発表文を作成した。この学会発表が終わった後は、学会誌への論文投稿を目指していく予定である。

今後の研究の推進方策

残りの研究期間は約半年である。これまで、課題研究に関わる主な史・資料や先行研究については調査・収集し、朝鮮や台湾をはじめとする「外地」関連の論考及び記事のリストをデーターベース化した。また、史・資料や先行研究の検討も実施した。これらの作業によって課題研究に関する論文執筆の準備が整ったと言ってもよい。現在は、今までの研究成果に基づいて学会発表に向けた発表文を作成し、報告する予定となっている。従って今後の研究の推進方策は、次の2点に力を注いでいく予定である。1点目は、当初の計画通りに2024年6月に予定されている学会発表を終え、学会誌への論文投稿を目指していくことである。2点目は、今回の課題研究によって得られた様々な研究成果について、採用期間が終了してからも有効に活用できるように工夫していくことである。つまり、今度の課題研究によって学術論文の構想に関わる幾つかのアイデアを獲得することができたため、採用期間が終わってからも研究成果を拡大し、研究実績を積み上げていけるように努めたい。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [雑誌論文] 朝鮮総督府の言説を通じてみた朝鮮総督府の「同化」政策と教育の論理2023

    • 著者名/発表者名
      柳準相
    • 雑誌名

      歴史と教育

      巻: 37 ページ: 129-167

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 戦後日本の「社会科(歴史的分野)教科書」の記述変遷と特徴-近・現代史関連内容を中心に2023

    • 著者名/発表者名
      柳準相
    • 学会等名
      東国大学校歴史教科書研究所国際学術大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会 / 招待講演

URL: 

公開日: 2022-11-17   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi