研究課題/領域番号 |
22KF0079
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補助金の研究課題番号 |
22F21009 (2022)
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 (2023) 補助金 (2022) |
応募区分 | 外国 |
審査区分 |
小区分07030:経済統計関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
齋藤 勝宏 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (80225698)
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研究分担者 |
PHAM THANH 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
700千円 (直接経費: 700千円)
2023年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
2022年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
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キーワード | ベトナム / 貧困削減 / 労働移動 / 企業集積 / VARHS / PSM / 多項ロジットモデル / 脆弱性 |
研究開始時の研究の概要 |
貧困の削減あるいは撲滅は、すべての発展途上国にとって極めて重要な課題のひとつである。貧困削減にはさまざまな解決策が考えられている。本プロジェクトは、発展途上国のなかでもベトナムを対象に、農村からの労働移動に焦点をあわせ、農村からの労働移動が農家家計の所得や地域の貧困度に及ぼす影響について、複数年度の家計調査の個票を用いて統計的に明らかにすることを目的としており、エビデンスに基づく政策立案に貢献することが期待されている。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、農村からの労働移動(農村内部での産業間移動、農村・都市間の労働移動)が農家家計の所得や貧困削減に及ぼす影響を数量経済学的に把握することである。具体的には、インパクト評価の手法に基づき、家計調査の個票データを用いて、労働移動が家計所得に及ぼす影響を検出すること、家計レベルでの労働移動の効果が地域間、産業間に及ぼす経済波及効果を明らかにすることを具体的な目標としてる。 令和4年度は、第一の目的を中心に研究を実施した。労働移動の研究に先立ち、ベトナムの農村における貧困状況の変化をVARHS(Vietnam Access to Resources Household Survey)の個票(2014年及び2016年)に基づき、貧困と非貧困の遷移過程を多項ロジットモデルにより分析した。ベトナム農村部での貧困世帯は減少してきているものの、世帯員の健康状態、女性の世帯主、教育水準、子供の数、遠隔地ほど貧困に陥る可能性が高いことを明らかにした。次に、貧困削減と労働移動の関係については、上記と同様の個票データを用いて傾向スコア法により、地域の中心地での雇用機会の多寡(企業集積)が地域内の農工間の労働移動を促し、家計所得を増加させ貧困に陥る確率を引き下げることを明らかにした。但し、農村・都市間の労働移動の効果は明らかにはできなかった。また、VARHSの情報だけでは労働移動の実態が明らかにはならないので、ホーチミン近郊の農村にて、ヒアリング調査を実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
概ね当初計画通りに進捗している。令和5年度には、労働移動が地域経済に及ぼす波及効果についての計測を行う計画だが、令和4年度中にデータの収集ができなかったため、令和5年度には研究が当初計画通りに進まない可能性がある。研究が遅れることのないよう鋭意努力する所存である。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度の研究成果は、現在雑誌に投稿中である。令和5年度中に掲載されることを予定している。また、本研究はプロジェクト評価に基づく手法を援用しているが、当該手法はプロジェクトが統計的に有意かどうかを確認することが主となっており、地域経済へのインパクトがどの程度になるかという評価はあまり行われていない。そのため、本研究では経済波及効果を計測することで、地域経済へのインパクト評価を行う計画である。時間的制約のため、令和4年度にはデータを収集することができなかったが、地域経済への波及効果の計測行う方針である。
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