研究課題/領域番号 |
22KF0149
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補助金の研究課題番号 |
22F22775 (2022)
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 (2023) 補助金 (2022) |
応募区分 | 外国 |
審査区分 |
小区分36020:エネルギー関連化学
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
上野 和英 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 准教授 (30637377)
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研究分担者 |
PHILIPPI FREDERIK 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2023年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2022年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
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キーワード | 濃厚電解液 / イオン輸送特性 / 非対称化 / ルイス塩基性 |
研究開始時の研究の概要 |
Li塩を高濃度に溶解した濃厚電解液はリチウムイオン電池の更なる高性能化を実現可能な新しい電解質材料として注目を集めている。しかしながら、濃厚電解液には高い塩濃度に起因した、高粘性、低イオン輸送特性に課題がある。本研究では、Liイオンホッピング伝導を示す濃厚電解液に新規非対称Li塩を適用し、優れたLiイオン輸送特性(低い粘性率、高いイオン伝導性と高いLiイオン輸率)を実現する。Li塩構造の変化に伴うLiイオン溶媒和環境の変化やLiイオン輸送特性、電気化学安定性との関係性を明らかにする。また、Li塩の非対称化による液体温度範囲拡大の効果とLi塩化学構造の関係性も明らかにする。
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研究実績の概要 |
Li塩を高濃度に溶解した濃厚電解液はリチウムイオン電池の更なる高性能化を実現可能な新しい電解質材料として注目を集めている。しかしながら、濃厚電解液には高い塩濃度に起因した、高粘性、低イオン輸送特性に課題がある。本研究では、Liイオンホッピング伝導を示す濃厚電解液のLi塩に申請者が独自に開発した新規非対称Li塩を適用し、濃厚電解液において優れたLiイオン輸送特性(低い粘性率、高いイオン伝導性と高いLiイオン輸率)を実現することを目的としている。特に、異なる電子吸引性置換基を有する非対称Li塩を用い、対アニオンのルイス塩基性を調整することで、濃厚電解液中のLi塩の解離性を精密に制御することを試みた。これによって、Li塩構造の変化に伴うLiイオン溶媒和環境の変化やLiイオン輸送特性、電気化学安定性との関係性を明らかにし、Li塩の非対称化による液体温度範囲拡大の効果とLi塩化学構造の関係性の解明を図っている。本年度は、非対称Li塩を合成・精製するために昇華精製装置および高真空ポンプの実験設備を整えた。また、これらを用いて新たに3種類の非対称性アニオンを有するLi塩を合成し、その濃厚電解液を調製した。新規非対称性Li塩からなる濃厚電解液はいずれも室温で液体状態を示し、従来の対称性Li塩を用いた濃厚電解液に比べて高いLiイオン輸率を示すことが分かった。今後は、粘性率測定、電気化学安定性測定を進め、特にアニオン構造と濃厚電解液の物性の相関性を明らかにする。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
純度の高い非対称Li塩を合成・精製するために必要な昇華精製装置および高真空ポンプの実験設備の導入が予定よりも遅れ、合成実験の開始に遅れが出た。しかし、非対称Li塩の合成および濃厚電解液の調製は想定通り首尾よく進み、今年度は数種類の新規非対称Li塩を用いた電解液のイオン輸送特性の評価まで実施できている。今後は、粘性率測定、熱分析、電気化学特性評価を進め、蓄電デバイス用電解質としての評価を行う。これらの測定手法は既に研究室で確立されており、今後の遅れは全くないと考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、イオン輸送特性の評価に加え、粘性率測定、熱分析、電気化学特性評価を進め、蓄電デバイス用電解質としての評価を行う。同時に計算科学も駆使し、、Li塩構造の変化に伴うLiイオン溶媒和環境の変化やLiイオン輸送特性、電気化学安定性との関係性を明らかにし、Li塩の非対称化による液体温度範囲拡大の効果とLi塩化学構造の関係性を解明する。
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