• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

集成材梁・柱に対する優れた低環境負荷・耐久性能を有する新たなCFRP補強技術

研究課題

研究課題/領域番号 22KF0174
補助金の研究課題番号 22F22361 (2022)
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分基金 (2023)
補助金 (2022)
応募区分外国
審査区分 小区分23010:建築構造および材料関連
研究機関豊橋技術科学大学

研究代表者

松本 幸大  豊橋技術科学大学, 次世代半導体・センサ科学研究所, 教授 (00435447)

研究分担者 YORESTA FENGKY  豊橋技術科学大学, 建築・都市システム学系, 外国人特別研究員
研究期間 (年度) 2023-03-08 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2024年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2023年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2022年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
キーワードFRP / 集成材 / 補強 / 繊維強化複合材 / 木質材料 / 力学試験
研究開始時の研究の概要

本研究は木質系構造材料の有効利用のための構造性能の向上を目的として,軽量で高強度な炭素繊維強化樹脂材料との新しい複合構造部材を提案・性能実証を行うものである。炭素繊維強化樹脂は引張特性に優れることから梁の下端に適用することが多いが,耐火・耐熱性の観点では好ましくなく,より安全・安心な木質系複合構造部材を確立するため,上端に設けたスリット内に炭素繊維強化樹脂を配し,耐火性・炭素繊維強化樹脂の座屈を木質系材料の断熱性・座屈拘束で補うことで,両材料の利点を活かした構造部材の力学特性を明らかにする。

研究実績の概要

本研究は木質系構造材料の有効利用のための構造性能の向上を目的として,軽量で高強度な炭素繊維強化樹脂材料との新しい複合構造部材を提案・性能実証を行うことを目的に,(1)梁部材の曲げ単調載荷試験,(2)梁部材の繰り返し曲げ載荷試験,(3)柱部材の圧縮試験を通して,耐力と内部応力分布などの力学特性,また,設計法の構築を行うものである。
2023年度において,(1)梁部材の曲げ単調載荷試験,(2)梁部材の繰り返し曲げ載荷試験を実施した。まず,集成材に対して部分的に溝加工を行い,その溝にCFRP板材を埋め込み,接着剤により一体化する手法を確立した。(1)梁部材の曲げ単調載荷試験では集成材梁に,補強長さ・深さ・板の枚数を変数としたCFRP補強を行い,その効果を実験により確認するとともに,理論式との比較を行った。結果として,剛性が小さい木質系材料の変形を抑えられることが確認できることを実証した。(2)梁部材の繰り返し曲げ載荷試験では,漸増繰り返し載荷による接着剤の損傷や補強効果に与える影響を分析したが,繰り返し載荷による影響はほとんど無く,安定した補強効果を発揮できることを明らかとした。破壊モードとしては,木質系材料の曲げ引張側の材料破壊により決定されることから,剛性の評価を適切に行う事で,既存の設計法が援用可能であることを明らかとした。
さらに,研究期間中に新たに考案した,木質系材料表面上に炭素繊維基材を設置し,直接成形・接着を行うダイレクト・モールディング補強法についても,今後,施工性と補強効果の検討を行う。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究は木質系構造材料の有効利用のための構造性能の向上を目的として,軽量で高強度な炭素繊維強化樹脂材料との新しい複合構造部材を提案・性能実証を行うことを目的に,(1)梁部材の曲げ単調載荷試験,(2)梁部材の繰り返し曲げ載荷試験,(3)柱部材の圧縮試験を通して,耐力と内部応力分布などの力学特性,また,設計法の構築を行う予定である。
2023年度は,集成材に対するCFRPの部分的な埋め込み補強法の確立と(1)梁部材の曲げ単調載荷試験,(2)梁部材の繰り返し曲げ載荷試験を実施することができ,曲げ試験はおおむね終了した。(1)梁部材の曲げ単調載荷試験では,集成材梁に,補強長さ・深さ・板の枚数を変数としたCFRP補強を行い,約20種の試験を実施し,力学挙動の分析を行った。(2)梁部材の繰り返し曲げ載荷試験では,(1)の試験変数から数種類を選出し,漸増繰り返し載荷を実施することで,特に接着剤による補強効果の変状が無いかを確認した。これらの成果は,今後,設計法に反映させるための実験的成果に繋げる。
さらに,木質系材料の複雑な応力状態を解明するため,画像相関法による歪分布評価を進めており,力学性状の解明をより詳細に行った。
並行して,上記の実験的研究成果を纏め,国際ジャーナルへの投稿準備を進めている。

今後の研究の推進方策

今後は以下の3項目について研究を進める。
【1】(3)柱部材の圧縮試験を進め,圧縮に対する挙動の評価を行い,曲げ応力が支配的な柱材への補強効果を明らかとする。圧縮試験は,両端にナイフエッジを採用した一方向に面外変形を生じさせる両端ピン支持での圧縮試験とし,曲げ試験で採用したCFRP補強材の補強長さ・深さ・板の枚数を変数として実施する。
【2】実験データを総合し,CFRPを木質系部材に部分的に補強した場合の設計法の構築を進める。
【3】新たに考案した,炭素繊維基材を使用したダイレクト・モールディング補強法についても実験検証を進め,その効果について明らかとする。
さらに,(1)と(2)により得られた曲げ試験結果,(3)柱部材の圧縮試験結果について,それぞれ論文として纏め投稿を行う予定である。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 備考 (3件)

  • [備考] ReaD&Researchmap

    • URL

      http://researchmap.jp/read0145091/

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [備考] ORCID

    • URL

      https://orcid.org/0000-0002-5935-6576

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [備考] google scholar

    • URL

      https://scholar.google.com/citations?user=OKLS5GEAAAAJ

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書

URL: 

公開日: 2022-11-17   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi