研究課題/領域番号 |
22KF0181
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補助金の研究課題番号 |
21F21705 (2021-2022)
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 (2023) 補助金 (2021-2022) |
応募区分 | 外国 |
審査区分 |
小区分90110:生体医工学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
小松 直樹 京都大学, 人間・環境学研究科, 教授 (30253008)
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研究分担者 |
CHEN XIAOXIAO 京都大学, 人間・環境学研究科, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2023年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2022年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 磁性酸化鉄 / ナノ粒子 / 温熱効果 / 癌 / 治療 / 光 / 光温熱療法 / 鉄 / ポリグリセロール / 光温熱効果 / 酸化鉄 |
研究開始時の研究の概要 |
鉄を担持したポリグリセロールで化学修飾されたナノ粒子を光、あるいは磁気増感剤とするがん治療法について検討を行う。その際、ナノ粒子のポリグリセロールによる化学修飾と鉄の担持を含むナノ製剤の合成から、腫瘍細胞を用いた in vitro での毒性試験や薬効評価, 腫瘍細胞を皮下に移植した担がんマウスを用いた in vivo での腫瘍成長抑制効果、体内動態評価、そして、安全性評価などの一連の実験を全て、当研究室で行う。
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研究実績の概要 |
2021年度において、超磁性酸化鉄ナノ粒子(SPION)を PG で修飾した SPION-PG を合成し、癌増殖抑制作用を in vitro にて評価したが、特に優れた細胞増殖抑制効果は見られなかった。そのため、同じく in vitro にて光照射下や磁場中での温熱効果について検討を行ったところ、どちらも優れた効果が見られた。 2022年度では、まず、SPION-PG のより詳細な分析を行った。具体的には、ナノ粒子中の鉄分の定量や熱重量分析、電子顕微鏡分析、さら には、SQUID による磁性測定を行い、これまでに報告されてきたSPIONに比べ、より優れた磁場中での温熱効果を確認し、その原因を明らかにした。 最終年度である2023年度は担癌マウスを用いた in vivo において、腫瘍成長抑制効果について検討を行った。具体的には、京都大学環境安全保健機構放射線管理部門(RIセンター)にて、まず、マウス大腸癌細胞株CT26を移植したマウスを作成し、次に、 SPION-PG を尾静脈から導入一定時間後に光を照射し、光療法による癌の治療を試み、さらに、酸化鉄ナノ粒子の磁場中での発熱に基づく治療について、検討した。後者については、in vitro である水中では発熱が見られたものの、生体中においては、顕著な発熱が全く見られず、残念ながら、顕著な腫瘍成長抑制効果を確認するには至らなかった。これは、血液をはじめとする体液の粘性の高さに原因があると考えている。
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