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スマート衣服を用いた女性の健康状態の長期モニタリングと評価の実現

研究課題

研究課題/領域番号 22KF0248
補助金の研究課題番号 22F22376 (2022)
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分基金 (2023)
補助金 (2022)
応募区分外国
審査区分 小区分62010:生命、健康および医療情報学関連
研究機関大阪大学

研究代表者

清野 健  大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 教授 (40434071)

研究分担者 SELEZNOV IVAN  大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 外国人特別研究員
研究期間 (年度) 2023-03-08 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2024年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2023年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2022年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
キーワードウェアラブル生体センサ / 心拍変動 / 生体情報 / 生体情報解析 / スマートウェア
研究開始時の研究の概要

女性の多くは、月経、妊娠・出産、更年期に関連した心身の不調を経験している。しかし、その実情は十分には明らかになっていない。本研究では、そのような女性の健康問題を明らかにし、女性の日常生活における健康支援を実現することを目的とする。本研究では、スマート衣服と呼ばれる生体情報計測デバイスを活用し、日常生活中の心拍数や身体活動量などの生体情報の長期連続モニタリングを実現する。さらに、生体情報の解析アルゴリズムを開発し、女性の健康問題に関連した体調変化の客観評価や,月経・排卵周期の予測を可能にする。

研究実績の概要

コンビニエンスストアなどで働く女性,女子大学生などを対象(約30人)として,心拍変動,身体活動量などの生体情報の長期モニタリングを一人当り3~6ヶ月にわたり実施した.女子大学生を対象としたモニタリングについては,起床時の基礎体温の計測,月経随伴症状のアンケート調査も実施した.2023年度は,月経周期に依存した基礎体温の変化パターンと心拍変動特性の関係を分析した.心拍変動の特徴量として,1日(24時間)の平均心拍数,SDNN(RR間隔の標準偏差),睡眠中の平均心拍数,最低心拍数,SDNNを算出し,基礎体温との相関を調べた.その結果,睡眠中の最低心拍数と基礎体温にやや強い相関が見られた.月経周期において,月経直後の卵胞期において,基礎体温は低く,排卵以降の黄体期において,基礎体温は高い傾向にある.睡眠中の最低心拍数については,卵胞期において低く,黄体期において高くなる周期的パターンが見られた.この知見に基づき,心拍数計測に基づく月経周期の予想モデルを構築できる可能性がある.
中高生約1000人を対象とした月経と健康に関するアンケート調査結果を分析した結果,痩身傾向の女性は初経年齢が遅くなり,初経遅延(15歳以上で初経発来)である割合が,標準体型以上の女性に比べて高い傾向が見られた.さらに,初経遅延の女性では,貧血,低骨量,無月経(3ヶ月以上の月経停止),睡眠不足の割合も多く見られた.初経遅延や無月経のリスク因子の一つに10代前半の痩せがあることから,女性については,中学生のときに,体格評価を行い,不健康な痩せを防ぐことが重要である.そこで,本研究では,子どもの体格評価について,現状のBMI基準の問題点を明らかにし,BMIの欠点を改善する新たな体格指標を構築した.本研究で開発した体格指標は,従来の体格評価法と比べて,早発月経,遅発月経の予測能が高いことが確かめられた.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

モニタリングデータの分析を,ほぼ計画通りに進めることができた.

今後の研究の推進方策

今後は,月経が働く女性に対して与える影響を明らかにする.月経位相と月経随伴症状の関係,月経随伴症状と職場におけるプレゼンティズムの関係に注目してデータを解析する.プレゼンティズムについては,アンケート調査だけでなく,IoTセンサを用いた就労中の活動データの分析に基づき評価する.本計画において,解析に必要なデータは,これまでに十分に蓄積されており,今後はデータ分析に重点をおく.
2023年度の成果により,心拍数計測に基づき月経周期を予想できる可能性が示された.今後は,月経周期,排卵日などを高精度に予測できるモデル構築に取り組む.加えて,月経周期の以上,無月経を引き起こす因子についても分析を行う.

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2024 その他

すべて 国際共同研究 (3件) 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 2件)

  • [国際共同研究] Igor Sikorsky Kyiv Polytechnic Institute(ウクライナ)

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [国際共同研究] University of Nebraska(米国)

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [国際共同研究] タラス・シェフチェンコ記念キエフ国立大学/キエフ理工科学校(ウクライナ)

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [雑誌論文] Fractal Analysis of the Centrifuge Vibrograms2024

    • 著者名/発表者名
      Lavrenko Iaroslav、Popov Anton、Seleznov Ivan、Kiyono Ken
    • 雑誌名

      Fractal and Fractional

      巻: 8 号: 1 ページ: 1-16

    • DOI

      10.3390/fractalfract8010060

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] Postural control in gymnasts: anisotropic fractal scaling reveals proprioceptive reintegration in vestibular perturbation2024

    • 著者名/発表者名
      Mangalam Madhur、Seleznov Ivan、Kolosova Elena、Popov Anton、Kelty-Stephen Damian G.、Kiyono Ken
    • 雑誌名

      Frontiers in Network Physiology

      巻: 4 ページ: 1-21

    • DOI

      10.3389/fnetp.2024.1393171

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著

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公開日: 2022-11-17   更新日: 2024-12-25  

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