研究課題/領域番号 |
22KF0256
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補助金の研究課題番号 |
22F31794 (2022)
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 (2023) 補助金 (2022) |
応募区分 | 外国 |
審査区分 |
小区分07040:経済政策関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
梶谷 懐 神戸大学, 経済学研究科, 教授 (70340916)
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研究分担者 |
QIN JINJIN 神戸大学, 経済学研究科, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2023年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2022年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 農村観光 / 日中比較 / 農村民宿 / 農村経済 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では中国と日本の農村観光の比較研究を通じて、農村観光の本質的な意味合いを理解し、農村観光の存在の一般的なパターンを探る予定である。そのために、日中両国の農村観光の歴史や制度的発展について、日本における当該分野の研究者と意見交換を行う。データ分析ソフトを用いて、調査データやアンケート、各種資料の整理・分析を行うほか、文献とフィールド調査で収集したデータの類似点・相違点を比較し、関連する論文の執筆を行う予定である。
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研究実績の概要 |
研究プロジェクト開始以来、代表者は日本の農村観光の発展、特に地域文化と農村民宿の関係に注目してきた。特に以下の3つの点を目的に研究を行ってきた。 1.中国と日本の農村観光の比較研究を通じて、農村観光の存在の一般的なパターンを探る、2.中国と日本の農村観光の発展経路、発展モデル、 空間構造、システム構築の研究と比較を通じて、両国の農村観光の発展過程に存在する共通の問題と個別の問題を明らかにし、問題に対する解決策を検討し、異なる視点から原因を分析することを試みる、3.日本の農村観光開発の経験を、特に政策やシステムの観点からまとめ、農村観光開発における政府の役割を分析し、中国の農村観光開発に実践的な政策提言を行う。 本年度は、関連文献の総合的な分析と理論的枠組みの構築を完了し、いくつかの現地調査とデータ収集作業を実施し、研究の理論的・実践的価値のための基礎を提供した。 昨年度に現地調査を行った、農村ツーリズムの代表的な地域である京都府美山町を例として、「農村民宿における地域文化の活用-京都府美山町を事例として-」というタイトルの研究論文を完成させた(未発表)。同研究論文では、文献の渉猟と実地調査を総合的に結びつけ、さらに共生理論と観光地域性理論を援用し、ポジショニングとターゲット、装飾とデザイン、サービスとマーケティング、運営と管理という四つの側面から農村民宿における地域文化の応用を系統的に精緻化した。その結果、地域文化は農村の宿泊施設に最も基本的で核心的な競争優位をもたらすことができること、農村の宿泊施設における地域文化の応用は多面的で多段階であること、地域文化の継承と農村の宿泊施設の運営における人の役割に特に注目すべきであることなどが明らかになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
全体として、研究プロジェクトは終わりに近づいている。 関連文献の総合的な分析と理論的枠組みの構築を完了し、いくつかの現地調査とデータ収集作業を実施し、研究の理論的・実践的価値のための基礎を提供した。現在、研究成果のとりまとめとして、「地域文化と農村観光」をテーマとした研究報告書を作成し、発表を計画しているところである。
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今後の研究の推進方策 |
のこされた研究プロジェクト最後の2ヶ月は、研究報告書の完成に向けて作業を続ける。特に、中国の農村観光に関する関連する事例を研究報告書に追加し、研究内容の充実を図るとともに、国籍や文化を超えた比較の視点を示す予定である。一方、経費の精算やプロジェクトの評価など、プロジェクトの締めくくりに関する作業も引き続き行っていく。 このような努力によって、研究プロジェクトの成果を包括的かつ正確に提示し、さらなる研究と実践のために有益な参考資料と示唆を提供することを予定している。
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