研究課題/領域番号 |
22KF0289
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補助金の研究課題番号 |
21F21386 (2021-2022)
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 (2023) 補助金 (2021-2022) |
応募区分 | 外国 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
松井 利郎 九州大学, 農学研究院, 教授 (20238942)
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研究分担者 |
CHENG LIHONG 九州大学, 農学研究院, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2023年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2022年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2021年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
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キーワード | 認知症 / アルツハイマー / ペプチド / 認知症予防食品 / 神経細胞 / 食品因子 |
研究開始時の研究の概要 |
「認知症」を抜本的に治療することは困難とされる一方、認知症高齢者数は増加の一途であり、認知症問題は健康長寿社会を実現するための大きな解決課題である。そこで本研究では、食品因子であるペプチド(Tyr-Pro)摂取によるアルツハイマー型認知症に対する予防効果について、その作用機構の解明を試みる。なお、アセチルコリン系については、アディポネクチン受容体であるAdipoR1を介したペプチドのアセチルコリン系賦活作用を提唱しており、食品因子の新たな予防機構を提示することができる。
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研究実績の概要 |
認知改善に働く食品成分であるTyr-Proに着目し、食品摂取による認知症予防作用を達成するための基礎的知見について以下の共同研究を実施した。 1)生体利用性の解明:1)脳機能改善作用を有するジペプチドTyr-Proが直接脳に到達し、脳機能に作用しているかどうかを実証するため、ICRマウスを用いて単回投与試験を実施した(10 mg/kg, 100 mg/kg)。なお、高感度分析を達成するため、APDSアミン誘導体化法を適用し、LC-qTOF/MS/MS分析法の最適化を図った。その結果、LODとして9.9 pmol/mL(血液)、6 fmol/mg(脳組織)の高感度分析法が設定された。本法を用いて、10 mg/kg低用量投与においてもTyr-Proの脳到達が初めて実証され、経口摂取したジペプチドが分解されることなくそのままの形で脳まで到達できるという画期的成果を報告するに至っている(11 ng/brain)。 2)アセチルコリン系亢進機構の解明:認知改善に働く食品成分を究明し、その発現機構を明示するため、NE-4C神経細胞を用いた評価系の構築を行った。神経幹細胞NE-4C(passage 6 ~ 7)を用いて神経細胞への分化を達成するとともに、本分化細胞を用いたアセチルコリン代謝系活性化機構の解明を図った。その結果、分化誘導因子としてレチノイン酸を選択し、終濃度1 µMとなるよう5% FBS/EMEM培地に添加して、48時間培養を行い、さらに5% FBS/EMEMで48時間追加培養することによって(Day-4)、樹状突起の進展を観察し、b3 tubulinタンパク質の発現、すなわち神経細胞分化が達成されたことを確認した。そこでこの神経細胞を用いて、Tyr-Proの作用を明らかにしたところ、10 micro-M以上のTyr-Pro添加によってアセチルコリン量が増大することをLC-qTOF/MSによる直接測定によって明らかにした。
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