研究課題/領域番号 |
22KF0303
|
補助金の研究課題番号 |
22F31374 (2022)
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 基金 (2023) 補助金 (2022) |
応募区分 | 外国 |
審査区分 |
小区分62010:生命、健康および医療情報学関連
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
谷本 潤 (2023) 九州大学, 総合理工学研究院, 教授 (60227238)
|
研究分担者 |
SHEN CHEN 九州大学, 総合理工学研究院, 外国人特別研究員
|
受入研究者 |
谷本 潤 (2022) 九州大学, 総合理工学研究院, 教授 (60227238)
|
外国人特別研究員 |
SHEN CHEN 九州大学, 総合理工学研究科(研究院), 外国人特別研究員
|
研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2023年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2022年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
|
キーワード | 進化ゲーム理論 / 数理疫学 / マルチエージェントシミュレーション |
研究開始時の研究の概要 |
COVID-19が猛威を振るっている.水害や地震と同様,災害に対処するには多様なレイヤーでの方策を立体的にデザインすることが鍵となる,向後,別株/新型のコロナやインフルエンザ等の新興感染症の襲来に対して社会システムのレジリエンスを担保するには,緊急時の公的ワクチン接種,定在化した際の自発的ワクチン接種の勧奨,マスク装着,Social-distance確保など様々な対策の感染抑制効果を,それらに対する人々の受容行動動態を含めて定量的に予測する枠組み構築が急務となる.本提案では,数理疫学と進化ゲーム理論とをマージさせたIntervention Gameの理論的枠組みを構築する.
|
研究実績の概要 |
パンデミック制御の基盤となるVaccination Game(VG)の基礎理論としてネットワーク互恵の素過程解明が進化ゲーム理論,非線形力学系理論,統計物理学分野を包含する社会物理学で進んでいる.本研究プロジェクトでは,向後のヴァーチャルネットワーク上でのAIプレーヤーのコミットメントにより,エージェント間のゲームダイナミクスを外生的に制御できる可能性に着目し,従来の空間型2×2ゲームでzealot playerとよばれていたプレーヤー,あるいはVGではstubborn vaccineeとよばれていたプレーヤーを採り得る手を協調に限定せず拡張したbotとして再定義し,このbotプレーヤーの最適配置により,協調(VGであれば自主的にワクチン接種を行う行動)を強化できることを見出し,マルチエージェントシミュレーション(MAS)による人工社会システム実験に基づき検証した.また,有償加罰(costly punishment),Game Exitオプションを意味するLonerなどの第3戦略を許すことが,空間互恵のダイナミクスおよび均衡点の力学構造に如何なる影響を付与するかを平均場近似(Masn Field Approximation)を用いた理論アプローチおよびMASにより明らかにした.さらに社会構造上,異なるゲームが課されるヘテロなpopulationを許容し,このことがゲームの帰趨に如何なる影響を及ぼすかについてMASアプローチにより明らかにした. 以上の研究成果は米国物理学会論文誌など一流誌で査読付き論文として公表済であり,極めて突出した2年任期中の論文発表業績パフォーマンスを挙げた.
|