研究課題/領域番号 |
22KF0326
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補助金の研究課題番号 |
22F21734 (2022)
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 (2023) 補助金 (2022) |
応募区分 | 外国 |
審査区分 |
小区分04030:文化人類学および民俗学関連
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研究機関 | 京都市立芸術大学 |
研究代表者 |
藤田 隆則 京都市立芸術大学, 日本伝統音楽研究センター, 教授 (20209050)
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研究分担者 |
CHAABANE AYMEN 京都市立芸術大学, 日本伝統音楽研究センター, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2023年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2022年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | kagura / Ethnomusicology / bori / stambali / performance / trance / therapy / 民族音楽学 / ボリ / 伝統 / エスノシーノロジー / スタンバリ / 神楽 / 演劇化 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、ボリと神楽という異文化間比較を中心とした、学際的研究である。 チュニジアの芸能ボリとスタンバリは、伝統を回復するために、演劇化して伝えられている。演劇化されたものと本来の儀礼との関係について、理論的かつ実践的な比較民族誌研究をおこなう。 本研究が中心とする学問分野ethnoscenologyは、民族の伝統的慣習の舞台上での再現を通じて、人間を総合的に研究する学問であり、民族音楽学、演劇学とも深く関連する。私は、 ethnoscenologyを通じて、神楽の実践を通して現れる、古来の日本社会の芸術の本質を明らかにしたい。
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研究実績の概要 |
今回の調査で私は、ひとつの社会が神聖なものとおこなう対話は、両義的な性格をもっており、ゆえに、詩的、芸術的なアイデアを豊かにするものである、という結論に達した。サブサハラでのフィールドワークで出会ったボリ教団(あるいは「スタンバリ」(=ボリのチュニジア名))と日本の神楽との間には驚くべき類似点がある。たとえば、神楽という語は「神の娯楽」を意味し、一方ボリは「神の音楽」を意味するというような類似点もある。両者に対しては民族風景学、民族音楽学的なアプローチが可能な共通性がある。 本研究では、ボリ(あるいはスタンバリ)の忘れ去られた伝統を復元することの準備、言い換えれば儀式の実践の「演劇化」をめざすための準備をおこなった。演劇化のモデルとなるのは、日本の伝統音楽や民俗芸能である。演劇化を調査するために私はあらゆる方法で、日本の舞台芸術の分析をすすめた。 分析結果を発展させた上で私は、日本人学生も参加するセミナー(学校の行事や科学イベント)を企画した。2023年3月31日には俳優、ミュージシャンを招待して、アフリカ音楽のライブ演奏を企画した。そこにはアフリカと日本の類似点の発見に取り組んでいる映画製作者も参加した。またフランスから、デュ・ソレイユ劇団の役者を招待し、古代から現代に至るまでのマスクの出現およびその必要性に関するレクチャーを企画した。さらに職人を招待して仮面作りのワークショップを行った。 このイベントを通じ、儀礼がパフォーマンスとして演じられることの必要性が、強く確認されることとなった。 今年は、研究成果を活かして、私の元論文指導教員の Guy FREIXE 教授と協力して、『マグレブにおける宗教カルトの視覚的提示ーチュニジアのスタンバリの事例』というタイトルの書物を、2024 年 12 月にフランスのDEUXIEME EPOQUE社から出版する。
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