研究課題/領域番号 |
22KF0345
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補助金の研究課題番号 |
22F21076 (2022)
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 (2023) 補助金 (2022) |
応募区分 | 外国 |
審査区分 |
小区分61050:知能ロボティクス関連
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
石井 裕之 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (10398927)
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研究分担者 |
SELEEM IBRAHIM 早稲田大学, 理工学術院, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2023年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2022年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 連続体ロボット / ソフトロボティクス / 姿勢推定 |
研究開始時の研究の概要 |
The goal of this research is to implement an effective Demonstration Guided based Pose Planning approach for multi section continuum robot for Medical applications such as COVID-19 virus sample tests. The multi-section continuum robot can be used easily to take samples to do the COVID-19 test.
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研究実績の概要 |
本研究では,新型コロナウイルス感染症(COVID-19)検査の際のウイルス採取などに効果的な医療用マルチセクション連続体ロボットのためのデモンストレーション・ガイド・ベース・ポーズ・プランニング(DGbPP)アプローチの構築と,実機実験による評価に取り組んでいる.新型コロナウイルス感染症検査に,柔軟な構造をもつマルチセクション連続ロボットを適用することで,特に副鼻腔感染症や鼻の先天的欠陥を持つ患者に痛みを与えることなく,鼻腔内の粘膜を採取することが可能となると期待される.一方で,このようなロボットをパンデミックの最中で検査に使用する際には,検査者から患者へ,あるいはその逆のウイルス感染を避けるために,ロボットを遠隔制御する必要がある.そこで,リーダ・フォロワ型制御システムを構築し,フォロワと同一の構造を持つマルチセクション連続体をリーダとして,小型のモーションキャプチャを用いてその特徴点の位置を計測し姿勢を推定することで,遠隔操作によって連続体ロボットを制御するシステムの開発に取り組んだ.具体的には,イミテーション・ベースド・モーション・プランニングと呼ばれる手法を構築し,制御システムに実装した.開発したシステムの妥当性について実験によって評価し,その問題と効用の基本的枠組みを調査した.その結果,イミテーション・ベースド・モーション・プランニングの有用性が明らかとなった.一連の過程を論文にまとめて発表した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
マルチセクション連続体ロボットをリーダ・フォロワ方式で遠隔操作するために,小型のモーションキャプチャを用いて特徴点の位置を計測し,姿勢を推定する手法として,イミテーション・ベースド・モーション・プランニングを開発した.この手法は,一般的な姿勢推定の手法と異なり,動的または静的な障害物の回避や外乱に対応する拡張性を有しており,ロバスト性において,従来の手法より格段に優れている.本研究では,実機を用いた実験によって提案する手法を評価し,その優位性を確認することができた.さらに動的インピーダンス制御法についても提案し,動的な動作を行う際の動きのスムージングを可能とした.これらは,マルチセクション連続体ロボットの医療応用を考える上で,極めて重要な要素であり,研究成果を臨床へ応用する際に極めて有益な機能となると考えられる.
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今後の研究の推進方策 |
今後は,深層強化学習を利用して,よりロバストで正確なマルチセクション連続体ロボットの姿勢推定手法の開発を進める.またコロナウィルス感染症の検査に利用可能なマルチセクション連続体ロボットのハードウェアを開発する.具体的には,咽頭や副鼻腔へ挿入可能な小型細径で長尺のマルチセクション連続体ロボットを設計し,製作する.これまでの手法では,ロボットの寸法が大きく変わると,姿勢推定の際のパラメータを調整し直す必要があったが,前記の深層強化学習を用いる手法では,その役割をシステムが担い,自動的に最適な推定器が獲得可能となると期待される.最終的には,提案する手法を,開発するハードウェアに統合し,人体模型等を用いて,医療検査への応用の可能性について評価する.
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