研究課題/領域番号 |
22KF0347
|
補助金の研究課題番号 |
22F21369 (2022)
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 基金 (2023) 補助金 (2022) |
応募区分 | 外国 |
審査区分 |
小区分27020:反応工学およびプロセスシステム工学関連
|
研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
野田 優 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (50312997)
|
研究分担者 |
SUBRAMANIAN NATARAJAN 早稲田大学, 理工学術院, 外国人特別研究員
|
研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2023年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2022年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
キーワード | リチウムイオン電池 / リサイクル / 全固体電池 / アップサイクル / ライフサイクルアセスメント / 環境影響評価 |
研究開始時の研究の概要 |
リチウムイオン電池(LIB)は自動車の電動化や再エネの利用拡大の鍵だが、不適切な廃棄は大きな環境負荷を生じる。使用済みLIBのLiCoO2正極にNi、Al、Mnなどの安価な元素を添加して高容量正極材を数倍量で作り、負極の黒鉛も再活性化する。さらに低温処理可能な硫化物系固体電解質を用いて全固体電池へのアップサイクルを目指す。開発技術をライフサイクルアセスメントで評価、使用済みLIBの全固体電池へのアップサイクルと環境負荷低減の道筋を示す。
|
研究実績の概要 |
使用済みLIBの材料リサイクルに向け、黒鉛負極材、NCM正極材に加え、NCA正極材、LFP正極材にも対象を広げて検討を進めた。素性が明らかな使用済みLIBの入手が困難なため、素性が明らかな新品のLIBを購入し、高速充放電を行うことでLIBを使用済み状態とした。そのうえでLIBを解体し、部材を取り出し再生試験へと利用した。LIB正極材では、活性なLi+の損失、構成元素の価数の変化、結晶構造の変化などが劣化要因となるため、Li+を添加し適切な雰囲気で熱アニールすることが再生には欠かせない。正極材のみで適切な再生条件を検討したうえで、金属箔ごと取り出した正極に対してもアニールを適用し、バインダの熱分解と正極材の分離、再生を一括で行うプロセスの検討を進めた。加えて、使用済みLIB正極の全固体電池(ASSB)正極へのアップサイクルに向け、NbコートNCM正極材、Li6PS5Cl (LPSCl)固体電解質と気相成長炭素繊維(VGCF)導電材を用いたASSB作製に取り組んだ。In箔を負極としてASSBの動作を確認でき、今後、再生正極材を用いたASSBの検討へと展開する予定である。また、昨年度に検討した黒鉛負極材の低環境負荷での再生研究について、追加データを取得したうえで原著論文を執筆し近々投稿する予定である。加えて各種LIB正極の直接リサイクル技術を広範に調査、レビュー論文を執筆、近々投稿する予定である。
|