研究課題
特別研究員奨励費
2021年度には、証明可能な深層学習の枠組みについて検討を行う。次いで2022年度は、説明可能かつ頑健な深層学習の枠組みの検討を行う。最終年度である2023年度は、全体を総合し、証明可能・説明可能・効率的・頑健な深層学習の枠組みを構築する。その枠組みの実用性の検証のため、マルチメディア検索並びに人物再同定を対象として、この枠組みが実際に効果的に機能することを示す。
深層学習は、特に画像・映像の意味解析において、極めて高精度の解析が可能であることが広く認識されており、自動運転、医療における自動診断、eコマースなどにおいての応用が期待されており、すでに利用も開始されている。一方、深層学習の学習はブラックボックスの状況で行われ、なぜ高い精度が出るのかの説明ができない、どういうときに認識誤りが起こるのか不明、さらにはシーンに微小な操作を加えることにより深層学習に認識誤りを起こさせる敵対的攻撃の問題(人間が見れば明らかに「止まれ」の標識なのに、深層学習ではそう認識できないようにシーンに加工を加える)が知られている。本研究では、こうした問題に総合的に取り組み、証明可能・説明可能・効率的・頑健な深層学習の枠組みの構築を目的とする。加えて、マルチメディア検索を対象として、この枠組みが実際に効果的に機能することを示す。2022年度には、証明可能な深層学習の枠組みについて検討を行った。特に敵対的学習について網羅的な実験を行い、効果的で頑健な敵対的学習手法の提案を行った他、画像検索等への応用の検討を実施した。
2: おおむね順調に進展している
当初予定通り、理論解析を深めていくとともに、応用への展開も実現してきており、順調に進展している。
2023年度は最終年度であり、研究を取りまとめていく予定である。
すべて 2023 2021
すべて 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 3件、 査読あり 4件)
IEEE Transactions on Pattern Analysis and Machine Intelligence
巻: 45 ページ: 5218-5235
10.1109/tpami.2022.3199013
Artificial Intelligence
巻: 317 ページ: 103877-103877
10.1016/j.artint.2023.103877
ACM Multimedia Asia 2021
巻: N/A ページ: 1-7
10.1145/3469877.3490587
Proceedings of the AAAI Conference on Artificial Intelligence
巻: N/A