研究課題/領域番号 |
22KJ0152
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補助金の研究課題番号 |
19J00864 (2019-2022)
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 (2023) 補助金 (2019-2022) |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分45040:生態学および環境学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
笠田 実 東北大学, 生命科学研究科, 特別研究員(CPD)
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 個体群動態 / 環境DNA / 生物多様性 / 種間相互作用 / 数理モデル / プランクトン / 表現系可塑性 / 進化 / 適応 / 生物間相互作用 / 環境応答 / ミクロコズム / 機能的反応 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、様々な種間相互作用を持った多様な生物群集の特徴を知ることである。生物群集の特徴を知ることは、その群衆からどのような生態系サービスを受けることができるか、どのように持続的な利用が可能かについての知見に繋がる。この目的を達成するために、プランクトンを用いたミクロゴズム(人工的な小さな湖のようなもの)を室内に再現する実験、野外調査からのデータを用いた統計解析、数理モデルによるコンピューターシミュレーションを組み合わせて研究を行う。これにより、どのような種間相互作用が、生態系の安定化や持続性に関わっているかについて明らかにする。
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研究実績の概要 |
当該年度は、前年度に行った魚類環境DNAのデータベースであるANEMONE DB (https://db.anemone.bio)を利用した魚類群集の解析を行った。また、共同研究として環境DNA及び、データベースの授業が高校生の生物多様性の理解にどのように繋がるかに関して、アンケート調査を行った。さらに生態学の統計モデルのシナリオ分析結果をもとに新たな事業が提案された場合、どのように不確定性を事業可否の判断材料に含めることができるかについて考察し、経済学のリスク回避の考えを援用した複数の判断基準の式を提案した。 研究期間全体の成果としては、実験、理論、野外データ研究を駆使して環境応答と生物間相互作用を考慮した群集の構造変化について横断的に明らかし、生物多様性教育や応用面まで踏み込んで成果を出すことができた。主な成果として、海外ではLeibniz-Institute of Freshwater Ecology and Inland Fisheries (IGB-Berlin)で行った実験室内によってツボカビと動物プランクトンが植物プランクトン群集に相乗的に影響を与えることを見出したこと、実験結果から着想を得た理論研究によって、植物プランクトンが動物プランクトンとツボカビに対して、異なる進化応答を示す場合、本来植物プランクトンを介して間接的な競争関係にあるはずの動物プランクトンとツボカビが、お互いの存在によって、よりよく成長するような協力関係になる状況が起こり得ることを示したことが挙げられる。国内では野外調査データ、環境DNAデータ解析を行い、生物多様性教育の共同研究や、セミナーなどのアウトリーチ活動も行った。研究成果は全て国際学会、国内学会で発表されている。
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