研究課題
特別研究員奨励費
3次元超解像計測ための実験を行う.実験データに新たな超解像アルゴリズムを適用する.3次元流体場の周方向モード分解を行い,各周方向モードの3次元流体場を時間解像度のシュリーレンデータから再構成する.再構成制度を計算し,本手法の限界を調べる.再構成された流体構造を用いてジェット騒音の発生メカニズムについて調べる.
スクリーチトーンは超音速ジェットの主な騒音であり,衝撃波や乱流現象と干渉現象より発生する.スクリーチ騒音の発生メカニズムは流体現象と密接に関係があるため,超音速ジェットの発生メカニズムを理解する必要がある.超音速ジェットは非常に速い流れであるため,超音速噴流の流体現象を十分な撮影速度で撮影することは困難である.これにより,スクリーチ騒音の非定常ダイナミクスを調べることができなかった.本研究では新しい計測技術を開発することで,これまでカメラ技術の限界で調べることができなかったスクリーチ騒音の3次元非定常ダイナミクスを明らかにする研究を行った.1年目と2年目は流体場を可視化する手法と,音響波を計測するマイクロフォンと同時計測を行い,両者の関係を線形回帰で結びつけることで,200 kHzの撮影速度で超音速ジェット騒音に関連する流体構造を計測できた.この技術を用いてこれまで計測できなかったスクリーチの周方向構造の時間による変化や間欠的な現象などの3次元非定常ダイナミクスを明らかにした.3年目はダブルパルスThree-Dimensional Background Oriented Schlieren (3D-BOS)計測から5μs時間間隔の3次元密度場を再構成し,この非時間解像データを用いて3次元動的モード分解を行った.これにより,スクリーチ周波数での3次元コヒーレント構造を取り出し,このコヒーレント構造に空間フーリエ分解を適用することで上流側と下流側に伝播する波が得られた.
すべて 2023 2022 2021
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (21件) (うち国際学会 10件)
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