研究課題/領域番号 |
22KJ0207
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補助金の研究課題番号 |
21J40124 (2021-2022)
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 (2023) 補助金 (2021-2022) |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分01030:宗教学関連
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研究機関 | 和光大学 (2023) 東北大学 (2021-2022) |
研究代表者 |
君島 彩子 和光大学, 表現学部, 講師
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 震災と仏像 / 物質宗教論 / 三十三観音巡礼 / モニュメント / 観音信仰 / 地蔵信仰 / 東日本大震災 / 震災モニュメント / Material Religion / 仏像 / 慰霊碑 / 地蔵 / 観音 / 地蔵の被覆 / 物質文化 / 巡礼 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、現代における仏像の社会的役割と信仰の一部を解明するため、東日本大震災後に発願された仏像型モニュメントの基礎的な研究を構築することである。仏像に対する信仰に対して震災が与えた影響についても明らかにするため、仏教寺院内に安置された震災に関連した仏像や、仏教者が深く関わった震災モニュメントについても調査を行い、仏像型モニュメントの独自性を検討する。さらに、これまでおこなってきた近代の観音像に関する研究を発展させ、東北地方の三十三観音巡礼の札所が東日本大震災後にどのように変容したのかもあわせて検討する。
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研究実績の概要 |
2023年度は、昨年に引き続き伝統的な三十三観音巡礼が東日本大震災後にどのような変化をもたらしたのかを確認するため、東北地方の太平洋側に位置する三十三観音巡礼の札所を中心に調査をおこなった。調査の中心となったのは岩手県大船渡市や陸前高田市そして住田町にまたがる気仙三十三観音である。報告者は市民や僧侶が中心に行っている気仙三十三観音札所徒歩巡礼の同行調査をおこない、震災以前の地域の様子や震災時、そして仮設住宅周辺や海岸線の様子などを現地で確かめるとともに、関係者から聞き取りをおこなった。また福島県の磐城三十三観音巡礼の調査も開始し仏像やモニュメントの関係を調査するとともに、福島県いわき市において3月11日前後の慰霊祭の調査をおこなった。このほか宮城県の東松島市と石巻市において、津波による仏像や記念碑の損壊、新たなモニュメントや大仏の発願、建立についても調査をおこなった。これらの調査から物質文化としての仏像が信仰に影響を与えていることが明らかになった。これらの調査結果は、雑誌『地域寺院』での連載「仏像が生まれるとき」で執筆をおこなったほか、『アンジャリ』「東日本大震災後の仏像」、『中日新聞』「震災と仏像」などでも記事として広く発表をおこなった。 また2021年度から調査を続けている、東北地方における地蔵への被覆奉納の調査結果をまとめた論文「地蔵信仰における石と布」を執筆し、『宗教と社会』に投稿、査読を通り2024年6月に刊行される予定である。
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