研究課題/領域番号 |
22KJ0361
|
補助金の研究課題番号 |
21J20454 (2021-2022)
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 基金 (2023) 補助金 (2021-2022) |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分44020:発生生物学関連
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
渡邉 奈穂美 筑波大学, 理工情報生命学術院, 特別研究員(DC1)
|
研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2023年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2022年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
|
キーワード | 体細胞核移植 / ntES細胞 / 野生由来マウス / 資源保存 / 野生由来系統マウス / ES細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
生命科学研究に最も多用されている動物は実験用マウスだが、実験用マウスよりも遺伝的な多様性が高く、ヒトの多様性を再現するマウスとして野生由来マウスが注目されている。このマウスは実験用マウスと比較して個体維持が難しく、実験への供給が不安定である。そこで私たちは核移植ES細胞を使った資源保存を提案する。この核移植ES細胞の樹立のため、野生由来マウスの尾部末端からの採血後、血球をドナー細胞に体細胞核移植を行い、作成した核移植胚から体細胞核移植ES細胞を樹立する。この方法によって貴重な個体を犠牲にすることなく資源保存ができ、樹立した細胞から高品質な細胞株を選抜し、野生由来マウスの復元を試みる。
|
研究実績の概要 |
本研究では、繁殖が難しい野生由来マウス系統の保存を目的とした核移植(nt)ES細胞に関する研究に取り組んだ。野生由来マウスは、実験用マウスとの系統差から亜種および異種野生由来マウスに分けられる。そこで、亜種および異種野生由来マウスに分けてntES細胞の研究を進めてきた。これまでに、亜種・異種野生由来マウスから(亜種では雌雄、異種では雄のみの)ntES細胞の樹立に成功した。また樹立した細胞ラインの品質評価およびキメラマウスの作出により、ntES細胞が受精卵由来ES細胞と同等の品質を保有しており、雄性細胞ラインにおいては生殖細胞系列へ分化可能であることを明らかにした。 そこで3年目は、①細胞ラインの樹立効率の向上を目的とした異種間核移植における胚発生制御因子の探索、および②雄性細胞ラインを用いた雌性細胞ラインの樹立について研究を進めた。①について、異種間核移植胚のRNAseqデータ解析のため、比較用サンプルの回収と選定を行った。解析に最適なサンプルの回収に想定以上の時間を要し、最終年度にはライブラリー調製まで実施し、データ解析には至らなかった。②について、すでに樹立した雄性亜種野生由来マウス由来ntES細胞ラインを用いて雌性細胞ラインの樹立に取り組んだ。既報の手法により実験を行い、雄性(XY)ラインから複数のXOラインの樹立に成功した。XOラインから雌性(XX)ラインへの樹立には至らなかった。
|