研究課題/領域番号 |
22KJ0362
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補助金の研究課題番号 |
21J20478 (2021-2022)
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 (2023) 補助金 (2021-2022) |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
秦 俊陽 筑波大学, 人間総合科学学術院, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2023年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2022年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | ビタミンB1誘導体 / 自発運動 / ドーパミン / ノルアドレナリン / 前頭前皮質 / 青斑核 |
研究開始時の研究の概要 |
適度な運動と適切な栄養は、気分や認知機能障害といった社会課題の解決に対して有効な手段である。特に運動は薬の代替手段として注目されるが、多くの人にとって運動の習慣化は難しい。一方栄養摂取は、末梢や脳に対し幅広い作用を持ちながら、生活の一部であり、継続は比較的容易である。よって、栄養サポートの充実は、運動への意欲回復を促すことで社会課題解決の糸口となるかもしれない。所属研究室は既に、ビタミンB1誘導体がラットの自発運動を促進することを報告している。本研究ではこの作用の詳細な脳内神経機構の解明を通じて、身体活動の低下が著しい現代社会を栄養サポートによって改善する足がかりとなることを目指す。
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研究実績の概要 |
所属研究室はラットへのビタミンB1誘導体(フルスルチアミン:TTFD)投与が、自発的な運動量を増加させることを明らかとし、その背景に内側前頭前皮質(mPFC)におけるドーパミン放出増加が関与することを報告している(Saiki et al., 2018)。この神経機構として、令和3年度および令和4年度の検討から、青斑核(LC)-mPFCカテコラミン系の関与が明らかとしてきたが、LC由来のノルアドレナリンの関与や、ドーパミン放出増加による前頭皮質機能への影響などは未検討であった。そこで令和5年度では、これらを明らかにするため、①TTFD誘発性身体活動におけるドーパミン・ノルアドレナリンの関与をそれぞれ検証する。②前頭皮質の機能への影響を行動試験により検討する。の2つの研究を実施した。 まず実験①では、各種受容体の拮抗薬をmPFCに局所投与することでmPFCにおけるドーパミン・ノルアドレナリンの関与を検証した。その結果、D1受容体拮抗薬のほか、α1受容体拮抗薬でもTTFDによる自発行動誘発効果が一部減弱する可能性が示唆された。このことから、TTFDはドーパミンのみならず、ノルアドレナリンも介して自発行動を調節しているかもしれない。 続いて実験②では、mPFCが担う機能として知られる認知機能や抗うつ機能への効果を検証するため、恐怖条件付け学習、Y字迷路、強制水泳試験を実施した。mPFCでドーパミン放出が増加することによるこれらの機能向上を期待したが、現在までに実施した試験の条件では、有意な差は確認できていない。今後、試験の条件(恐怖条件づけ学習:ショックの強度・回数・試験の時間、Y字迷路:部屋の明るさ、強制水泳試験:試験時間など)やTTFD投与のタイミングなどを検討していくことで、mPFC機能への影響を慎重に明らかにしていく。
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