研究課題/領域番号 |
22KJ0385
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補助金の研究課題番号 |
22J10509 (2022)
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 (2023) 補助金 (2022) |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分63010:環境動態解析関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
梶川 友貴 (2023) 筑波大学, 理工情報生命学術院, 特別研究員(DC2)
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特別研究員 |
梶川 友貴 (2022) 筑波大学, 理工情報生命学術院, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2023年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2022年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 都市域豪雨 / 雲微物理過程 / エアロゾル-雲相互作用 / 気象化学モデル / 有機エアロゾル / 水安定同位体 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、遷移金属を考慮した二次生成有機粒子の生成および雲凝結核活性を扱う2D-VBS/雲モデル、および完全2モーメントバルク法雲微物理モデルにおける雲粒径から平衡到達率を計算する水安定同位体モデルを新規に開発し、気象化学モデルNHM-Chemに結合する。また、開発モデルを用いて夏季東京における都市域豪雨(UHR)事例について数値実験を行い、エアロゾル・雲相互作用を介した大気汚染物質の寄与および都市起源の水蒸気の寄与について定量的に明らかにする。
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研究実績の概要 |
大気汚染物質が雲微物理過程を介して都市域豪雨の盛衰に及ぼす影響について、気象モデルおよび気象化学モデルを用いて調査した。また、気象モデルの雲微物理スキームにおける乱流衝突の効果と、気象化学モデルのCCN活性における有機化合物の効果についてそれぞれ実装した。 まず前年度に引き続き、全ての水カテゴリの数濃度を予報変数とする完全2モーメントバルク法を採用した雲微物理スキームを用いて数値実験を行い、エアロゾル数濃度の変化が雲微物理過程を介して都市域豪雨の盛衰に及ぼす影響について調査し、現在の雲微物理スキームでは雲粒数濃度を過大評価することを確認した。この過大評価が雲水の成長過程に起因している可能性を示し、以上の結果を学術誌に投稿した。 また、雲水の成長過程の1つである自己併合衝突過程において、エアロゾル数濃度が高い場合に乱流に伴う衝突カーネルが大きくなる可能性が複数報告されている。そこで、本研究で使用している雲微物理スキームに対して乱流衝突カーネルを実装し、理想化実験を行った。その結果、乱流散逸率の増大に伴い降水の開始が早まる様子が確認でき、乱流衝突を考慮することで、現状の雲微物理スキームにおける雲水数濃度の過大評価を低減し得ることが示唆された。 さらに、界面活性能を有する有機化合物(本研究ではHULIS)が全有機化合物の質量に占める割合を推定し、HULISがエアロゾルの吸湿成長やCCN活性に及ぼす影響(ケルビン効果)について、気象化学モデルに実装した。その結果、都市域豪雨発生時にHULISがエアロゾルや降水中に効率的に取り込まれ、都市域豪雨をもたらす降水セルの雲生成を促進させる事例を確認した。ただし、前述の通りに雲微物理過程における課題があるため、HULISによる雲生成の促進が地上降水に及ぼす影響について定量的な議論を進めるためには、雲微物理スキームの改良が必要である。
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