研究課題/領域番号 |
22KJ0444
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補助金の研究課題番号 |
22J01667 (2022)
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 (2023) 補助金 (2022) |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分44010:細胞生物学関連
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
法月 拓也 群馬大学, 生体調節研究所, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 母性遺伝 / 受精 / オートファジー / 精子ミトコンドリア / 線虫 |
研究開始時の研究の概要 |
多くの真核生物において、ミトコンドリアDNAは母性遺伝することが知られている。その仕組みの一つとして、哺乳類や線虫などでは、精子ミトコンドリアは受精後速やかにオートファジーで分解されることが報告されている。しかしながら受精卵において、精子ミトコンドリアがどのように認識されているのかは未だ不明である。そこで本研究では、遺伝学的解析が容易である線虫を用いた、遺伝学的・生化学的アプローチによって、新規因子の網羅的探索を行ない、得られた因子に関しては詳細な機能解析を行なう。以上の解析を通して、受精卵における精子ミトコンドリアの認識機構を解明することを目指す。
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研究実績の概要 |
線虫やマウス、ハエなどでは精子ミトコンドリアが受精時にオートファジーで分解されることが知られている。線虫においては、卵に存在するALLO-1が、精子ミトコンドリアの認識に重要であることが知られているが、ALLO-1がどのように精子ミトコンドリアを認識し、その後のオートファジー分解を誘導するのかは不明な点が多い。そこで本研究は精子ミトコンドリアの認識・分解機構を明らかにすることを目指す。 本研究では、網羅的に精子ミトコンドリアの認識・分解に関わる因子を網羅的に同定するために、変異体スクリーニングを行なっている。2022年度は、変異原処理で作出した変異体の中から、精子ミトコンドリア分解に異常が見られる変異体を網羅的に探索した。2023年度は、一部の変異体において、戻し交配後に次世代シーケンス解析によって原因遺伝子の同定を行ない、詳細な機能解析を進めた。また残りの変異体においても、2024年度に次世代シーケンス解析できるように準備を進めた。 また変異体スクリーニングと並行して、ALLO-1の詳細な機能解析を行なった。2023年度は、これまで精子ミトコンドリアの認識への関与が示唆させれているユビキチンに着目して、研究を進めた。生化学的解析などを行なったが、精子ミトコンドリアに局在するALLO-1とユビキチンの直接的な相互作用は見いだせなかったため、ユビキチン以外の因子がALLO-1の精子ミトコンドリア認識に重要であることが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
単離した変異体の原因遺伝子の同定を2023年度中に行なう予定であったが、生育不良の変異体もあり、すべての変異体の原因遺伝子の同定は行なえなかった。しかしながら、残りの変異体においても2023年度中に戻し交配などを完了し、2024年度初期に次世代シーケンス解析を行なえる準備は進めることができた。また、次世代シーケンス解析をで同定できた因子に関しては、局在解析などの詳細な解析を進めることができたため、おおむね順調に進展していると言える。
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今後の研究の推進方策 |
原因遺伝子が未同定である変異体に関しては次世代シーケンス解析を行ない、原因遺伝子の同定を行ない、その因子の詳細な解析を行なう。2023年度中に同定できた因子に関しては、ALLO-1やオートファジー因子などとの関係性をより詳細に明らかにし、2024年度中に論文化を目指す。
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