研究課題/領域番号 |
22KJ0486
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補助金の研究課題番号 |
22J21662 (2022)
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 (2023) 補助金 (2022) |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分35030:有機機能材料関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
玉木 健太 千葉大学, 融合理工学府, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2024年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2023年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2022年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 自己集合 / 水素結合 / 多形 / 超分子ポリマー / 高次構造 / 時間発展 / 光制御 / アゾベンゼン / 時間発展性 / 結晶化 / ナノシート |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、「湾曲した高次構造を有する超分子ポリマーの時間発展的な構造転移(結晶化)現象」に基づく革新的な新現象の開拓と新規機能性材料への応用を目的としている。これまでに芳香族化合物に水素結合部位と長鎖アルキル鎖を導入したモノマーからなる湾曲した超分子ポリマーが、時間発展的に主鎖間で凝集しながら湾曲性を失い、フィブリル構造へと転移して結晶化することが見出されてきた。本研究ではこの構造転移のメカニズムを解明した上で芳香族部位を改変することでシステムに光機能を付与し、さらにこれらを複合することで新たな機能性分子集合体材料を構築する。
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研究実績の概要 |
本申請研究は、螺旋状超分子ポリマーのアンフォールディングおよび鎖間凝集に起因する時間発展的な結晶化(構造転移)現象の解明と、光応答性の付与による新奇機能性分子集合体システムの構築を目的としている。昨年度までに申請者は新規に設計・合成したフォトクロミック化合物であるアゾベンゼンを組み込んだ二つの誘導体(AとBとする)が全く異なる興味深い光応答挙動を示すことを見出した。 分子Aはオリジナルのシステムと同様の時間発展的な構造転移現象を引き起こすスパイラル状超分子ポリマーを与え、紫外光照射によるアゾベンゼンのtrans-cis光異性化を利用して主鎖をアンォールディングさせることでこの鎖間凝集を著しく促進させられることを見出した。現在、各種分光測定や顕微鏡観察、X線回折/散乱測定を利用して多角的に調査した結果をまとめており2024年中の学術論文掲載を目標に執筆を続けている。 分子Bはオリジナルのシステムとは異なり、水素結合様式の組み替えを伴う超分子多形現象を示し、さらにアゾベンゼンの光異性化を利用することで結晶の特定の面から選択的に超分子ポリマーを成長させられることを見出した。この分子システムについても現在複数の外部の研究機関との共同研究の結果を含めてまとめており、2024年中の学術論文掲載を目標に執筆中である。 当該年度はこれらの研究成果について、国内学会で3件、国際学会で6件の発表を行い、1件の講演賞を受賞した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の目的である湾曲した超分子ポリマーの時間発展的な構造転移(結晶化)のメカニズムの解明はモノマーデザインの観点から達成されつつあり、フォトクロミック化合物であるアゾベンゼンを組み込むことで光による任意のタイミングでの結晶化の誘発にも成功している。現在、各種分光測定や顕微鏡観察、X線回折/散乱測定を利用して多角的に調査した結果をまとめており2024年中の学術論文掲載を目標に執筆を続けている。しかし、まだ構造転移のキネティクスに関する知見は十分でないため、最終年度でこれを解明したいと考えている。 本申請研究を遂行する中で昨年度新たに見出した、水素結合指向型の超分子多形現象の光による可逆的な制御については、現在複数の外部の研究機関との共同研究の結果を含めてまとめており、2024年中の学術論文掲載を目標に執筆中である。 上記の理由から、本申請研究の現在までの進捗状況は「(2)おおむね順調に進展している。」に相当すると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
超分子ポリマーの時間発展的な鎖間凝集とその光による誘起に関する論文、および水素結合指向型の超分子多形現象の光による可逆的な制御に関する論文は、どちらも2024年中の学術論文掲載を目標に執筆中である。 最終年度は、構造転移のメカニズムを主鎖の高次構造の観点から理解するために、各種分光測定により得られたデータの理論モデルによる解析を検討している。実際の測定や適用する理論モデルに関しては、外部の研究機関との共同研究を企図している。 学会発表に関しては、国内・国際学会で最低でも1件ずつは発表する予定である。これにより、研究遂行能力だけでなく、自身の研究を他者へわかりやすく伝えるためのプレゼンテーション能力の向上に努める。
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