研究課題/領域番号 |
22KJ0517
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補助金の研究課題番号 |
21J00476 (2021-2022)
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 (2023) 補助金 (2021-2022) |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分43040:生物物理学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 (2023) 東京大学 (2021-2022) |
研究代表者 |
吉田 祐貴 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 生物機能利用研究部門, 研究員
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | バーコード / ラマン / smFISH / 大腸菌 / マイクロ流体デバイス / 組合せFISH / ラマン顕微鏡 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では高速なマッピング手法によって、大腸菌における表現型と遺伝子型をリンクすることを目的とする。ここで表現型として細胞の分子組成を反映したラマンスペクトル、そして遺伝子型は大腸菌の一遺伝子欠損ライブラリーとし、多様な遺伝子型のラマンプロファイリングを実施する。ガラス基板のマイクロ流体デバイス内で一細胞に近いレベルでラマンスペクトルを取得し、蛍光in situ hybridization (FISH)を用いて遺伝子型を特定することで、多様な遺伝子型のラマンフェノタイピングが可能となる。この解析基盤を基に、本研究の目標である遺伝子型を説明しうるラマン特徴量空間の導出を目指す。
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研究実績の概要 |
この研究課題では、ラマン顕微鏡に適合したマイクロ流体デバイスを使った灌流培養、ライブセルラマン計測、そしてFISHによる遺伝子型同定を組み合わせ、多様な遺伝型を持つ細胞集団での高速フェノタイピングを目指している。令和5年度は、これまで開発を進めてきた石英ガラス基板のマイクロ流体デバイスおよび人工バーコード配列を転写する発現カセットを統合した計測系の開発を目指した。 初年度から課題だった低いFISHシグナル強度は、昨年度T7プロモーターを使うことで解決したが、内在性T7ポリメラーゼが必要になった。これを解決するために、アラビノースプロモーターの下にT7ポリメラーゼを組み込んだユニットを、これまでバーコード発現に使っていたpET-His-Barcodeベクターに挿入した。このコンストラクトを大腸菌BW25113株に導入し、smFISHを行ったところ、株を区別するのに十分なシグナルを得ることができた。一つのベクター上に全ての構成因子を搭載することができたので、このバーコードを拡張することで多数の株を判別することができると考えられる。 また、動物培養細胞に対しての適用も検討するため、昆虫由来の培養細胞Pv11細胞での発現を目指した発現カセットを設計・構築した。ネムリユスリカのU6プロモーターにバーコード配列を挿入し発現カセットを作成した。これらをPv11細胞に導入し、一過性発現でのバーコードsmFISHで検出を試みたが、十分なシグナルは得られなかった。形質転換効率に起因すると考えられたため、今後は薬剤セレクション後のFISHも検討する予定である。 今後はこれらを拡張し、この課題の目標である多数の株でのラマンPhenotypingおよびFISH Genotypingを目指す。
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