研究課題/領域番号 |
22KJ0559
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補助金の研究課題番号 |
21J20445 (2021-2022)
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 (2023) 補助金 (2021-2022) |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分15010:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する理論
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
金澤 慶季 東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2023年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2022年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | アクシオン / ワームホール / 重力 |
研究開始時の研究の概要 |
2012年のヒッグス粒子の発見をもって素粒子標準模型が完成した。標準模型はほぼ全ての自然現象を説明することができる優れた理論だが、依然として様々な問題を残している。標準模型が抱える最も困難な理論的問題の一つが強いCP問題であり、その解決策の有力候補が未知粒子アクシオンである。アクシオン模型における現象論や宇宙論に関する研究を行う。また、将来のアクシオン直接探索実験への予言を行う。
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研究実績の概要 |
素粒子の標準模型はQCDのシータ項に由来する強いCP問題を抱える。その解決策の有力候補として未知粒子アクシオンが予言された。重力の効果を考慮するとアクシオンによる強いCP問題の解決策は機能しなくなってしまう可能性があり、クオリティ問題として知られている。本研究ではクオリティ問題を引き起こす原因としてワームホールに注目して、アクシオン模型に対する影響を調べた。ミニマルな重力理論を拡張した模型について実際にワームホール解を計算して、有効的なシータ角を見積もった。本研究では、重力とPQスカラー場の非最小結合とリッチスカラーの2乗をミニマルな理論に加えた模型について議論した。先行研究から期待されるように、重力理論を拡張することでワームホールによるPQ対称性の破れの大きさは変化することが示された。特に、重力との非最小結合を加えることでクオリティ問題を回避できる可能性があることを示した。計量形式とPalatini形式における違いについても議論した。本研究はワームホールによるPQ対称性の破れに関する新たな理解を与えている。
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