研究課題/領域番号 |
22KJ0578
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補助金の研究課題番号 |
21J20693 (2021-2022)
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 (2023) 補助金 (2021-2022) |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分43060:システムゲノム科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
金井 雄樹 東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2023年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2022年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 実験室進化 / ゲノム進化 / ゲノム構造 / トランスポゾン / 共生細菌 / ゲノム縮小 / モデル / 中立進化 / 大腸菌 / 挿入配列 / 進化実験 / 共生 / オペロン / ランダム行列 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、細菌が他種と共生するに至る進化を実験室でくり返し再構成し、その軌跡を追うことで、共生に至る進化に特有の進化理論の構築を目指す。自然界の進化が早い細菌の中には、トランスポゾンと呼ばれるDNA上を複製しながら動き回る遺伝子の活動が活発なものがいる。本研究では、トランスポゾンの活性を人為的に調整して進化を早める技術を開発することを通じて、従来は進化に時間がかかって難しかった共生に至る進化過程の再構成を初めて実現する。そして大腸菌同士の「外部」共生と酵母・大腸菌内部共生系という「内部」共生にこの手法を適用することで、個別の観測事例にとどまらない共生進化の一般則の発見を目指す。
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研究実績の概要 |
本年度は課題の研究のまとめに入った。 共生細菌などに見られる大規模なゲノム構造の変化は、ゲノムDNA中を動き回る遺伝子であるトランスポゾンの活性によることが多い。自然界で起こる進化を高速に模倣することを本研究課題では目指している。 本年度は、高活性トランスポゾンにより高速に進化する大腸菌の実験室進化の解析を行った。昨年度に引き続き、実験系の改良を重ねた上で、本年度は、実際に開発した実験系が自然界のゲノム進化を再現しつつも高速に進化することの検証を目指した。自然界では、宿主に依存して生育する共生細菌やホストに感染する病原菌において、トランスポゾンのコピー数が数百コピーにまで増大することが知られている。先行の研究においてトランスポゾンが増大する理由として、定常で栄養豊富な環境下での中立進化下で、何らかの理由でトランスポゾンの活性が上がることが挙げられていた。こうした条件を再現した条件で作成した大腸菌株を10週間進化させた。トランスポゾンの増加に伴う構造変異の蓄積を捉えるために長鎖DNA解析を行った。結果、大腸菌の野生株で10年かけて起きる程度のトランスポゾンの増大や構造変異の蓄積が見られた。少なくともトランスポゾンに駆動された進化という観点では、100倍近い進化の高速化が見られたといえる。現在、論文をまとめているところである。 また、副次的なテーマとして行っていた内部共生に関する理論研究に関しても、まとめにむけた解析を行った。前年度まで用いていた数値計算のモデルが抽象的すぎるという問題があった。そこで、本年度は、より単純かつ共生関係のイメージが湧きやすいモデルを用いて、同様な結果が得られることを確認した。これも、現在論文をまとめているところである。
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