研究課題/領域番号 |
22KJ0581
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補助金の研究課題番号 |
21J20735 (2021-2022)
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 (2023) 補助金 (2021-2022) |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分15010:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する理論
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
佐藤 陽太郎 (2021, 2023) 東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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特別研究員 |
佐藤 陽太郎 (2022) 東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2023年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2022年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 弦理論 / アノマリー / 双対性 / anyon / 超弦理論 / ソリトン |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、超弦理論の解としてどのような6次元空間が許されるかを絞り込むことです。一見解として成り立っているように見えても、詳しく調べると実は解ではなかったという ことが判明する場合が多々あります。その判断基準は様々で、超弦理論の解空間の真の姿はまだ全然明らかになっていません。 ある6次元空間を持ってきたとき、そこから幾何学的に計算されるアノマリーと呼ばれる量を計算することで、それが超弦理論の解となりうるか?ということを判断しています。本研究では、今まで注目されていなかった種類のアノマリーを計算し、超弦理論の解を絞り込みました。
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研究実績の概要 |
昨年出版した論文である、point-like なソリトンの上に奇数個のフェルミオンゼロモードが出るという状況は 3+1 次元以上の場の理論においては許されないという条件を弦理論にあてはめ、弦理論の整合条件をさぐるというアプローチ をとった。また、2+1次元においては奇数個のフェルミオンゼロモードはanyonicな振る舞いを示唆するため、弦理論において2+1次元のコンパクト化でそのような状況が実現できるかということについても同時に探した。 5 次元多様体上に巻いたM5-braneのフェルミオンゼロモードの数を調べるため、いくつかの例についてmod2指数定理を用いた計算を行った。結局worldvolume上のRsymmetryにより弦理論、M理論の範疇においてはフェルミオンゼロモードは偶数にならざるを得ないことが分かった。結果としてM5-brane一枚を5-cycleに巻くだけではanyonicな振る舞いは起こり得ないという物理的な結論を得た。 Brane1枚ではなく、brane intersectionにおいてフェルミオンゼロモードの数はどうなるかということについて調べた。Brane intersectionの我々の興味のある状況についての体系的な分類をし、それぞれのフェルミオンゼロモードの数を数えた。結果、フェルミオンゼロモー ドが奇数個ある状況がいくつかでてきた。それらの状況では、braneをpoint-likeにコンパクト化することは許されないということになる。それらの状況は他の弦理論の条件からすでに知られていたものもあるし、現時点ではすでに知られていた条件と直接結びつかない例もあった。 以上をまとめて博士論文とした。
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