研究課題/領域番号 |
22KJ0640
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補助金の研究課題番号 |
21J21569 (2021-2022)
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 (2023) 補助金 (2021-2022) |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分02010:日本文学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
古川 諒太 東京大学, 人文社会系研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2023年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2022年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2021年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
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キーワード | 歌舞伎 / 国文学 / 江戸文学 / 舞踊 / 謡曲 / 俳諧 / 江戸 / 談義本 / 所作事 |
研究開始時の研究の概要 |
四世鶴屋南北以前の歌舞伎狂言作者についての研究が十分に取り組まれていない現状を鑑み、初代桜田治助や二代目中村重助らを中心とする化政期以前の作者について、台帳や各種劇書、また草双紙をはじめとする諸文献を調査してその業績や作劇法を明らかにし、歌舞伎においてのみならず、同時代の周辺芸能や文学に対して狂言作者の存在がどのような影響を与えたのかを明らかにする。
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研究実績の概要 |
令和5年度に行った研究は次の通りである。 一点目に、歌舞伎台帳や正本の調査と収集を行い、それらの翻刻や書誌学的考察を行った。収集した資料の内、『日本花阿城塩竃』(安永十年三月、京都北側の芝居初演)の初演時台帳書写本、及び『扇矢数四十七本』(延享三年七月、大坂中の芝居初演)の寛政九年三月上演時台帳書写本を翻字し、上方歌舞伎を含めた忠臣蔵ものの台帳の持つ特徴や作品間の異同を調査した。 二点目に、歌舞伎音曲に関する研究を行った。令和4年度に行った豊後系浄瑠璃の謡曲摂取についての研究成果をまとめた論文が『楽劇学』30号に掲載された。また江戸歌舞伎で隆盛した常磐津節や富本節だけでなく、その前身である宮古路節と、そこから派生した宮薗節の正本の文字譜や詞章を分析した。宮古路節や一中節という先行音曲から、宮薗節の音曲や詞章がどのように生成されたかを調査した研究成果は、第17回東京文化財研究所無形文化遺産部公開学術講座にて発表を行った。 三点目に、歌舞伎役者や狂言作者の俳諧に関する研究を行った。令和4年度に行った享保期から明和期までの江戸歌舞伎と俳諧の交流についての研究成果の一部を、2023年度俳文学会第74回全国大会にて発表し、さらに論文にまとめて『連歌俳諧研究』146号に投稿し、掲載された。また江戸の役割番付に掲載された狂言作者の装飾的文章を分析し、俳諧が役割番付を執筆する手法に影響を与えていることを明らかにした。その研究成果の一部は第468回俳文学会東京研究例会にて発表を行った。
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