• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

衛星ビッグデータを活用した全球陸水熱動態の解明 -気候変動と雪氷圏-

研究課題

研究課題/領域番号 22KJ0755
補助金の研究課題番号 22J01403 (2022)
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分基金 (2023)
補助金 (2022)
応募区分国内
審査区分 小区分22040:水工学関連
研究機関東京大学

研究代表者

渡辺 恵 (2023)  東京大学, 生産技術研究所, 特別研究員(PD)

特別研究員 渡辺 恵 (2022)  東京大学, 生産技術研究所, 特別研究員(PD)
研究期間 (年度) 2023-03-08 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2025年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,298千円 (直接経費: 999千円、間接経費: 299千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワード高解像度 / 水面検出 / リモートセンシング / 陸水 / 水温変化 / ビッグデータ
研究開始時の研究の概要

膨大な高解像度衛星画像を解析し、全球高解像度の水温データベースの開発を行い、現在までの河川・湖沼の水温変化をモニタリングする。また雪氷融解を考慮した水温変化を算定するため、氷河モデルを組み込んだ全球統合水温モデルを構築する。衛星観測から開発した水温データベースを用い、統合水温モデルを精緻化する。構築した統合水温モデルにより、気候変動下の雪氷融解による河川・湖沼の水温変化への影響を解明し将来予測を行う。

研究実績の概要

広域での陸水の熱動態については未解明であり、水温変化のモニタリングを達成することを当初目的とした。当初予定課題を進めるうちに陸水域の面積情報及び位置情報が非常に重要となることが分かったので、そちらの焦点に絞って研究を進めている。当該年度では、昨年度から開発に着手した航空写真と水文地形データを用いたベイズ推計による高解像度水面検出のアルゴリズムの改善を行い、より精度良く水面検出を行うことを目指した。また日本の多摩川及び鶴見川流域において、水面検出手法の検証を行った。既存の光学センサの情報を用いた水面検出手法では、近赤外の情報を必要とするのに対し、本手法ではより高解像度のデータが利用可能なRGB情報のみから水面検出を可能とするアルゴリズムの構築を行なった。既存の広域の水面マップの解像度は約30m解像度であるのに対し、本研究は60cm解像度の水面マップ開発を達成し、解像度が著しく向上した。本手法は既存の30m解像度水面マップで解像されていなかった多摩川や鶴見川の支流を解像することができた。またオープンソースクラウド地図でラインとして表現されている支流を面として捉え、ラインデータしか存在しなかった河川の37%に面的情報を付加することができた。高解像度水面マップの開発により、小規模の湖沼や河川についても外形データが利用可能となり、水温変化の解明に繋がる。この結果について水文・水資源学会での口頭発表と英文レター誌Hydrological Research Letterでの論文発表を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初予定課題を進めるうちに陸水域の面積情報及び位置情報が非常に重要となることが分かったので、そちらの焦点に絞って研究を進めており、それについて十分な成果が得られた。本年度は、高解像での水面検出のためのアルゴリズム開発とその検証を行った。その結果、既存の手法の30m解像度からの本手法60m解像度への著しい解像度の向上を達成した。またこれまで面的な情報を持っていなかった小規模な河川について面的情報を創出することができた。これらについて成果をまとめ、学会での口頭発表と英文誌への論文発表を行っており、十分に研究は進展している状況にあると言える。

今後の研究の推進方策

上述した通り、当初計画のうち水面検出に焦点を当てて研究を遂行する。RGB画像を含む光学センサによる水面検出手法では、植生や雲被覆などの影響を受け、季節的な変化のある水域を含む河川や湖沼の検出に難がある。一方、一部のマイクロ波センサは植生や雲被覆下でも水面検出を行うことができるもののマイクロ波センサ観測に基づいて開発された既存の水面マップのオリジナルの解像度は25kmと粗い。今後はそれらの光学センサや粗い解像度のマイクロ波センサでは捉えることのできない水域に関しても高解像度で面積及び位置情報を創出するために、2022年に打ち上げられ、新たに利用可能となったSWOT衛星画像の解析を行う。SWOT衛星画像は現在100m解像度で処理されたラスタデータが利用可能でありこのデータを利用して、既存の光学センサや粗い解像度のマイクロ波センサでは捉えることのできなかった水面情報の創出を試みる。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて 2024 2023 2022 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件) 備考 (2件)

  • [国際共同研究] パリ天文台(フランス)

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] A 60-cm water body map obtained using aerial photography: Application to the Tama and Tsurumi rivers2024

    • 著者名/発表者名
      Watanabe Megumi、Yamazaki Dai
    • 雑誌名

      Hydrological Research Letters

      巻: 18 号: 1 ページ: 1-6

    • DOI

      10.3178/hrl.18.1

    • ISSN
      1882-3416
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 60cm解像度航空写真を用いた水面検出手法の開発2023

    • 著者名/発表者名
      渡辺恵、山崎大
    • 学会等名
      水文・水資源学会/日本水文科学会2023年度研究発表会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] A 60cm water body map using aerial photography for Japan2022

    • 著者名/発表者名
      Megumi Watanabe and Dai Yamazaki
    • 学会等名
      JpGU 2022
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 国際学会
  • [備考] Megumi Watanabe

    • URL

      https://cms.e.jimdo.com/app/sbac8fc92e6e1525a/pea0208338c1050de?cmsEdit=1

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [備考] Megumi Watanabe

    • URL

      https://megumiwat.jimdofree.com/publications/

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書

URL: 

公開日: 2022-04-28   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi