• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

超準解析的手法による特異点の研究

研究課題

研究課題/領域番号 22KJ0895
補助金の研究課題番号 22J13150 (2022)
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分基金 (2023)
補助金 (2022)
応募区分国内
審査区分 小区分11010:代数学関連
研究機関東京大学

研究代表者

山口 樹  東京大学, 数理科学研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2023-03-08 – 2024-03-31
研究課題ステータス 完了 (2023年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2023年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2022年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード随伴イデアル / 純対数端末特異点 / F純特異点 / 超積 / BCM随伴イデアル / 川又対数的端末特異点 / big Cohen-Macaulay 代数 / 乗数イデアル / F-特異点論 / 正標数
研究開始時の研究の概要

代数幾何学は代数方程式の零点として表される図形を研究する学問である。複素数体上の多様体が持つ特異点とフロベニウス写像を用いて定義される正標数の特異点の間には強い関連がある。MaとSchwedeはbig Cohen-Macaulay(BCM)代数と呼ばれる特殊な代数を用いて混標数を含めて標数によらず定義可能な特異点のクラスを導入した。しかし、等標数0においてはBCM特異点と既存の特異点の関係が明らかではなかった。申請者はSchoutensによる超準解析的な手法を用いて等標数0のBCM代数と特異点の関係を調べた。この研究をさらに広いクラスの特異点まで拡張することを目指している。

研究実績の概要

双有理幾何学は代数多様体を双有理同値に基づいて分類する分野である. 双有理幾何学における重要な特異点のクラスとして川又対数的端末特異点や対数的標準特異点などがある. 正標数では特異点解消の存在が証明されていないなどの理由で標数0と同じ手法を用いることが出来ない. そこで, フロベニウス写像を用いて特徴付けられるF特異点論が有用な理論であることが分かっている. F特異点論では, F正則特異点やF純特異点などが重要なクラスである. 標数0の問題を正標数に帰着する手法としては正標数還元が一般的である. しかし, 環の射の純性などは正標数還元によって保たれない. そこで別の手法として超準解析に着目した. Schoutens は超準的な手法を可換環論に応用し, 代数多様体の特異点を研究した. 以前の研究において私は彼の手法を拡張し, 乗数イデアルの超準的な記述を与え, 等標数0におけるある種の巨大Cohen-Macaulay代数を用いて定義したBCM判定イデアルが乗数イデアルと一致することを示した. 令和5年度の研究では上の結果を随伴イデアルの場合および稠密F純型特異点の場合に拡張した. 証明において、反標準環が有限生成な場合には正標数におけるBCM随伴イデアルが因子的判定イデアルと一致することを用いている. この応用として, 正規多様体X, 素因子DとDを成分に持たない有効Q因子Δからなるペア(X,D+Δ)のDに沿った純対数的端末特異性が純な射の下で降下すること及びQ-Gorenstein局所環の稠密F純性が純な射の下で降下することを示した. Δ=0の場合はZhuangにより既に示されており、本研究ではそれを一般化することが出来た.

報告書

(2件)
  • 2023 実績報告書
  • 2022 実績報告書
  • 研究成果

    (10件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (9件)

  • [雑誌論文] BIG COHEN?MACAULAY TEST IDEALS IN EQUAL CHARACTERISTIC ZERO VIA ULTRAPRODUCTS2022

    • 著者名/発表者名
      YAMAGUCHI TATSUKI
    • 雑誌名

      Nagoya Mathematical Journal

      巻: - ページ: 1-27

    • DOI

      10.1017/nmj.2022.41

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 超準的手法を用いた標数0でのF-純特異点について2023

    • 著者名/発表者名
      山口樹
    • 学会等名
      第34回可換環論セミナー, 北見工業大学
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] BCM-特異点2023

    • 著者名/発表者名
      山口樹
    • 学会等名
      第18回可換環論サマースクール, 東京工業大学
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] Pure subrings of singularities of dense F-pure type2023

    • 著者名/発表者名
      山口樹
    • 学会等名
      Purdue Algebraic Geometry Seminar
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] F-injective singularities in equal characteristic zero2023

    • 著者名/発表者名
      山口樹
    • 学会等名
      東京可換環論セミナー
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] F-pure singularities in equal characteristic zero2023

    • 著者名/発表者名
      山口樹
    • 学会等名
      第44回可換環論シンポジウム
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] Big Cohen-Macaulay test ideals in equal characteristic zero via ultraproducts2023

    • 著者名/発表者名
      山口樹
    • 学会等名
      日本数学会2023年度年会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] Big Cohen-Macaulay test ideals in equal characteristic zero via Ultraproducts2022

    • 著者名/発表者名
      山口樹
    • 学会等名
      特異点セミナー(日本大学)
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] Big Cohen-Macaulay test ideals in characteristic zero via ultraproducts2022

    • 著者名/発表者名
      山口樹
    • 学会等名
      城崎代数幾何学シンポジウム2022
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] Big Cohen-Macaulay test ideals in equal characteristic zero via ultraproducts2022

    • 著者名/発表者名
      山口樹
    • 学会等名
      第43回可換環論シンポジウム
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書

URL: 

公開日: 2022-04-28   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi