研究課題/領域番号 |
22KJ0902
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補助金の研究課題番号 |
22J13360 (2022)
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 (2023) 補助金 (2022) |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分13030:磁性、超伝導および強相関系関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
渡邊 竜太 東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
採択後辞退 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2023年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2022年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | トポロジカル絶縁体 / 薄膜 / 磁性 / トポロジカル相転移 / ワイル半金属 |
研究開始時の研究の概要 |
トポロジカル絶縁体は近年発見された物理系であって、バルク状態が絶縁体でありながら表面に金属的な電気伝導性を有する。これらの物質を薄膜化しヘテロ接合を合成することで、強磁性交換相互作用、超伝導近接効果などの界面特有の効果に由来した界面電気輸送現象の発現が期待できる。特にトポロジカル絶縁体の表面状態は二次元性やスピン偏極性を有することから、その界面電気輸送現象のスピントロニクスや量子計算への応用が提言されている。本研究では、強磁性体及び超伝導体との界面に注目し、ワイル半金属状態やマヨラナ状態といった新奇な量子伝導状態の観測と制御を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究では、分子線エピタキシー法による薄膜試料を用いて、磁性トポロジカル絶縁体を舞台としたトポロジカル相の相転移の制御を目指した。具体的には、以下に記載した研究を行った。 1. パリティ異常-量子ホール絶縁体-アクシオン絶縁体の相転移 非磁性/磁性トポロジカル絶縁体のデュアルゲート電界効果トランジスタを用いることで、外部磁場とゲート電圧によりパリティ異常、量子ホール絶縁体、アクシオン絶縁体の相互間のトポロジカル相転移を制御した。これらの結果から、今後新たなトポロジカル相の探索や、トポロジカル相を利用した機能素子への応用に繋がることが期待される。 2. 量子異常ホール絶縁体と磁性ワイル半金属の相転移 (In,Cr,Bi,Sb)2Te3は組成に応じて磁性ワイル半金属、磁性トポロジカル絶縁体、自明な絶縁体に対応する特徴を示した。膜厚依存性では組成に依存して2次元的または3次元的な異常ホール効果が観測され、それぞれが量子異常ホール絶縁体と磁性ワイル半金属に対応している。また、面内異方的磁気抵抗効果(AMR)測定では、組成に依存してAMR比の符号変化が観測された。B//Iで負のAMR比はカイラル異常に由来していると解釈することができ、膜厚依存性で推測された相転移との整合性も確認できた。今回実現された磁性ワイル半金属はキャリア数の精密な制御ができ、単一のワイル点の対を持つ最も単純な磁性ワイル半金属である。また、この磁性ワイル半金属は、磁化の向きとワイル点の分裂Delta_kの方位が平行という特徴があり、外部磁場によるDelta_kの変化による新たな物理現象の探索も期待される。
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現在までの達成度 (段落) |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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