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二つのT細胞受容体を発現するT細胞が持つ免疫学的意義の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22KJ1021
補助金の研究課題番号 22J20745 (2022)
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分基金 (2023)
補助金 (2022)
応募区分国内
審査区分 小区分49070:免疫学関連
研究機関東京大学

研究代表者

井口 聖大  東京大学, 大学院医学系研究科, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2023-03-08 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2024年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2023年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2022年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワードT細胞受容体
研究開始時の研究の概要

“1つのリンパ球は1つの抗原受容体を発現する.” この法則はBurnetの唱えたクローン選択説の拠り所とされ, 免疫学の大原則として広く受け入れられている. しかしその一方で, 2つの異なるT細胞受容体 (TCR) を同時に発現するT細胞 ”デュアルTCR T細胞” が存在することも確認されてきた. 本研究では免疫学の大原則の反例となるこの細胞の識別法を開発し, それを利用してデュアルTCR T細胞と通常のシングルTCR T細胞の機能的差異を明らかにすることを目指す.

研究実績の概要

本研究代表者は昨年度までに、TCRα対立遺伝子の下流に異なるレポーター遺伝子を接続することで、デュアルTCR T細胞の検出を可能にするマウスを作製した。また、このレポーターマウスのTCRα細胞外領域に対立遺伝子で異なるエピトープタグ配列を挿入することで、デュアルTCR T細胞の中には二つのTCRをどちらも細胞表面に発現している細胞-ホロデュアルTCR T細胞-と、一方のTCRのみを細胞表面に発現しもう一方を細胞内に留めている細胞-ヘミデュアルTCR T細胞-が存在することを世界で初めて明らかにした。
今年度は、それぞれのデュアルTCR T細胞の体内動態の解明を目指して研究を行った。ヘミデュアルTCR T細胞をT細胞欠損マウスに移入したところ、一部のT細胞のホロデュアルTCR T細胞への遷移、つまり細胞内に留まっていたTCRが細胞表面へ表出するという現象を捉えた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

ヘミデュアルTCR T細胞の細胞内に存在するTCRが、細胞表面に表出しうることを見出した本年度の研究成果は、一細胞一受容体則を前提とし、細胞表面に検出されるTCRをもとにT細胞の抗原特異性を判断するこれまでのT細胞免疫学に一石を投じる重要なものであると言える。

今後の研究の推進方策

常に細胞表面に存在するTCR, 常に細胞内に存在するTCR, 細胞内外を往来するTCRの三者に質的な違いがあるのかを明らかにするとともに、細胞内に存在するTCRの細胞表面への表出を制御する機構を解明する。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Extracellular aaRSs drive autoimmune and inflammatory responses in rheumatoid arthritis via the release of cytokines and PAD42023

    • 著者名/発表者名
      Kimura A, Takagi T, Thamamongood T, Sakamoto S, Ito T, Seki I, Okamoto M, Aono H, Serada S, Naka T, Imataka H, Miyake K, Ueda T, Miyanokoshi M, Wakasugi K, Iwamoto N, Ohmagari N, Iguchi T, Nitta T, Takayanagi H, Yamashita H, Kaneko H, Tsuchiya H, Fujio K, Handa H, Suzuki H.
    • 雑誌名

      Annals of the Rheumatic Diseases

      巻: 82 号: 9 ページ: 1153-1161

    • DOI

      10.1136/ard-2023-224055

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] 2つのTCRを発現しているT細胞を識別する手法の開発2023

    • 著者名/発表者名
      井口聖大, 室龍之介, 新田剛, 高柳広
    • 学会等名
      第32回 Kyoto T Cell Conference
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] アレル特異的TCRα標識法の開発2023

    • 著者名/発表者名
      井口聖大, 室龍之介, 新田剛, 高柳広
    • 学会等名
      第8回 日本骨免疫学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] Identification of T Cell Expressing Two Distinct T Cell Receptors2023

    • 著者名/発表者名
      T. Iguchi, T. Nitta, H. Takayanagi
    • 学会等名
      The Second Immunosensation2-IFReC International School on Advanced Immunology
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-28   更新日: 2024-12-25  

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