研究課題/領域番号 |
22KJ1114
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補助金の研究課題番号 |
22J22397 (2022)
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 (2023) 補助金 (2022) |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分01010:哲学および倫理学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
渡辺 一樹 東京大学, 人文社会系研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2024年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2023年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2022年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 道徳批判 / バーナード・ウィリアムズ / ヒューム / 系譜学 / 政治的リアリズム / 反道徳 / 自然主義 / ニーチェ / アナキズム |
研究開始時の研究の概要 |
社会規範の基礎には、「道徳」がある。本研究は、この道徳の本性と問題を批判的に検討するものである。現代の道徳とはいかなるもので、いかなる問題を抱えているか。そして、道徳を説明しようとしてきた倫理学はいかなる問題を抱えているか。このような問いについて、20世紀の 道徳哲学において非常に強い影響力を持ってきたバーナード・ウィリアムズの議論を中心に検討する。ウィリアムズは、近代以降の道徳とそれを説明する倫理学の理論の双方を批判した。彼の批判の分析を通じて、道徳の本性と問題、倫理学のあり方を研究する。
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研究実績の概要 |
本年度の研究においては、主に、バーナード・ウィリアムズのテクスト研究を行うとともに、その成果を執筆・公開した。まず、ウィリアムズの自然主義を哲学史的に位置付ける論文を学会誌に投稿し、査読の上で出版予定となった。次に、ウィリアムズの道徳批判についての論文を学会誌に投稿し、査読の上で出版予定となった。また、ウィリアムズの倫理学・政治哲学についての入門記事を雑誌に寄稿し、それらをまとめて加筆修正した上で、単著(『バーナード・ウィリアムズの哲学』)として書籍化した。くわえて、ウィリアムズの著作の翻訳プロジェクトに参加しており、現在も継続して作業中である。
これらのウィリアムズのテクスト研究とは別に、徳倫理学についての書評論文、デイヴィッド・ヒュームの道徳批判についての紀要論文、デイヴィッド・グレーバーの方法についての寄稿論文(論文集)を執筆・公開した。これらは「道徳批判」という研究主題に関わるものである。
こうした論文の執筆は基本的に学会発表やそこでの議論をもとにしている。年度内に、学会発表を7回行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
予定していたよりも、多くの著書・論文を出版することができた。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、バーナード・ウィリアムズのテクスト研究よりも広い視野に立って道徳批判の研究を進め、それを博士論文としてまとめる作業に入る。
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