研究課題/領域番号 |
22KJ1137
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補助金の研究課題番号 |
22J22831 (2022)
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 (2023) 補助金 (2022) |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分60020:数理情報学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
佐藤 良亮 東京大学, 情報理工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2024年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2023年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2022年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | オークション / 双方向市場 / メカニズムデザイン / ポリマトロイド / 予算制約 / クリンチングオークション |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、双方向市場のオークションの理論整備を進めることを目指す。双方向市場のオークションとは、複数の売り手が同時に品物を出品し、複数の買い手がそれらを落札するオークションであり、近年の社会動向や市場規模の観点から重要性が増しているが、買い手・売り手の双方が戦略的に行動するため、最適な資源配分を実現することが困難であることが知られている。本研究では、こうした困難がある中で、双方向市場のオークションの一般性の高いモデルに対し、できるだけ優れた資源配分を与えることができるアルゴリズムを提案し、離散最適化の潤沢な理論を駆使しながら、その資源配分の望ましさに対して主に理論の観点から評価を行う。
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研究実績の概要 |
双方向市場のオークションとは、複数の買い手・売り手がプラットフォームなどを通じて参加し、各々が戦略的に行動するオークションである。買い手と売り手がともに戦略に行動する場合に最適な資源配分の実現は困難であることが知られているが、その理論・応用面における重要性の高さから、追加の仮定や近似を許容して「最善」を目指す研究が近年盛んに進められている。本研究の目的は、離散最適化の潤沢な理論を駆使することで、双方向市場のオークションという重要かつ困難な問題への理論整備を進めることである。具体的には買い手の予算制約や品物の割当制約等を考慮できる一般性の高いモデルを考えて実装可能なアルゴリズムを提案し、提案手法のもとでの割当が優れた性質を満たすことについて理論保証を与えることを目指す。2022年度には以下(a)(b)の研究に注力し、それぞれについて論文を執筆して現在査読付き国際会議に投稿を行った。 (a)Hirai and Sato (2022)の双方向市場への多面体的クリンチングオークションを「単一サンプルの仮定」のもとで適用できるように拡張し、誘因両立性・個人合理性・収支均衡という望ましい性質を満たすことを示した。また、提案手法によって与えられる割当の資源配分としての望ましさ(効率性)について、流動的余剰・社会余剰という2つの指標を用いて理論保証を与えた。 (b)上記(a)の結果を不可分財(分割できない品物)に拡張することを試みた。不可分財に対する多面体的クリンチングオークションは片方向市場においても提案されていないため、まずはGoel et al. (2015)の片方向市場への多面体的クリンチングオークションを不可分財に適用できるように拡張した。そして、その効率性についてパレート最適性・流動性余剰・社会余剰の3つの観点から理論保証を与えた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
上記(a)の研究において当初予期していなかった社会余剰の理論保証が得られた。この成果は既存研究にない視点を与える興味深いものである。また、上記(b)の研究を双方向市場に拡張する目途も概ね立っている。以上のことから、初年度の達成段階の想定を明確に上回る進展があったと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
双方向市場への拡張を見据えて不可分財に対する多面体的クリンチングオークションの理論構築を継続するとともに、双方向市場における組合せオークションの研究にも着手する予定である。また、2022年度に得られた成果の論文投稿や発表を今後も推進する。
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