研究課題/領域番号 |
22KJ1182
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補助金の研究課題番号 |
22J40011 (2022)
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 (2023) 補助金 (2022) |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分10020:教育心理学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
二村 郁美 東京大学, 教育学研究科, 特別研究員(RPD)
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 向社会的行動 / 危険性 / 児童 / 思いやり行動 / 善悪判断 / 反社会的行動 / 行為対象 |
研究開始時の研究の概要 |
思いやり行動は,一般的に望ましい行動だと考えられているが,時に危険を伴い,悲劇を生むことがある。適切に思いやり行動を実行できるようになるためには,思いやり行動がもたらしうる結果について正しく認識した上で,危険を回避しながら相手を助ける方法を考える力を養うことが求められる。本研究では,思いやり行動に関する認知メカニズムを包括的に検討し,危険を伴わずに適切な思いやり行動を実行できるようになるための効果的な介入方法の開発および効果検証を行う。
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研究実績の概要 |
思いやり行動は,一般的に望ましい行動だと考えられているが,時に危険を伴い,悲劇を生むことがある。適切に思いやり行動を実行できるようになるためには,思いやり行動がもたらしうる結果について正しく認識した上で,危険を回避しながら相手を助ける方法を考える力を養うことが求められる。 危険を伴う思いやり行動に関しては,近年,prosocial risk-takingという概念を用いた研究が行われてきた。Prosocial risk-taking研究では,主に,青年期における,社会的リスクを伴う向社会的行動(例:授業中に騒いでいる生徒に注意する)が扱われており,その特徴が明らかにされてきた。しかし,より低年齢の子どもに関する研究や,他のリスクを伴う向社会的行動に関する研究は限られており,十分に検討されていなかった。そこで,本年度は,児童を対象として,重要なテーマであるにも関わらず知見が不足している,身体的リスクを伴う向社会的行動に対する認識について検討した。 小学1年生から6年生までの各学年において,タブレットを使用して,研究を実施した。危険を伴う行動について,複数のシナリオ(例:用水路に落ちた靴を取りに行く)を作成し,それらの行動を,他者のために行う場合と,他の目的で行う場合とで,それぞれ危険性認知と行動判断を求めた。その結果,危険を伴う行動が,他者のために行われるものであるか否かという点が,危険性認知や行動判断に影響すること,および,その影響には年齢差があることが明らかになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
危険を伴う向社会的行動に対する認識について,児童を対象として,予定通りデータを収集した。また,幼児を対象として実施した研究の結果をまとめた論文が,European Journal of Developmental Psychologyに採択された。
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今後の研究の推進方策 |
児童を対象として,危険を伴う向社会的行動に対する認識を検討した研究について,データ分析を進め,論文の執筆・投稿を行う。
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