研究課題/領域番号 |
22KJ1213
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補助金の研究課題番号 |
20J40023 (2020-2022)
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 (2023) 補助金 (2020-2022) |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分02060:言語学関連
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
横山 晶子 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 特別研究員(RPD)
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2023年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 危機言語 / 言語記述 / 言語復興 / 方言 / 琉球諸語 / 沖永良部 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、危機言語の復興に向けたアクション・リサーチである。アクション・リサーチとは、実社会の問題を解決するために行う研究で、研究者とステークホルダー(地域の方々など)が協働で課題に取り組むといった特徴がある。 本研究では、琉球諸島沖永良部島を舞台に、危機言語の持続可能な言語継承の環境を整えることを目的とする。そのために、(Ⅰ)言語記述・記録の拡充、(Ⅱ)市民科学者の育成、(Ⅲ)言語復興クロスロードの作成、の3点に取り組む。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、第一に、琉球諸島沖永良部島を舞台に、危機言語の持続可能な言語継承の環境を構築することである。第二に、様々な地域の実践者が、地域に適した取り組みを構想できる仕組みを整えることである。これらの目的を達成するために、①言語記録・教材の蓄積、②地域での人材育成、③各地の言語復興活動のデータを元にした、言語復興教材の制作に取り組む。 本年度は、①言語記録・教材の蓄積のため、一般向けの言語教材『0から学べる島むに読本』を出版し、隔週で解説動画を配信した。また、英語の文法記述書出版に向け、執筆を続けている。(2)言語記録者・継承者の育成事業として、調査地の公民館講座にて、月1回の市民科学者育成講座を実施した。受講者の録音したデータを国立国語研究所の危機言語データベースで公開し、講座の過程や成果を、琉球諸語研究会等で発表した。(3)言語復興について考える教材について、参加者が能動的な言語復興の行動を構想するロールプレイング「言語復興RPG」を制作し、文化庁主催の危機言語サミットのワークショップで実践した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は、(1)一般向けの言語教材『0から学べる島むに読本』の制作・出版と、隔週で解説動画配信、(2)公民館講座にて、月1回の市民科学者育成講座実施と、録音データの公開、(3)言語復興について能動的に考える教材:「言語復興RPG」の制作と、文化庁主催の危機言語サミットのワークショップで実践、という成果があり、研究計画は順調に進捗したと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、研究期間の残りが3か月であるため、以下の点に取り組む。 (1)言語記述・記録の蓄積:英文の文法記述書の出版に向け、執筆を進める。また、昨年出版した『0から学べる島むに読本』の解説動画の収録を続ける。 (2)言語記録者・継承者の育成:危機言語コミュニティに、言語を記録する人、言語を教える人を育成するため、昨年に引き続き「しまむに教室(方言教室)」をオンラインにて実施する。 (2)言語クロスロード教材の公開:昨年度末に、地域に適した取り組みを能動的に構想するための「クロスロード」(カードゲーム式の教材)を制作し、危機言語サミットでワークショップを行った。本年度は、この教材を公開し、様々な地域で使用できる体制を整える。
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