研究課題/領域番号 |
22KJ1233
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補助金の研究課題番号 |
21J22822 (2021-2022)
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 (2023) 補助金 (2021-2022) |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分21020:通信工学関連
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
朝田 晴美 東京農工大学, 大学院工学府, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2023年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2022年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | メタサーフェス / 赤外域 / テラヘルツ波帯 / メタマテリアル / 極限屈折率材料 |
研究開始時の研究の概要 |
メタサーフェスは、メタアトムと呼ばれる波長よりも小さい構造を周期的に多数配置した人工構造材料である。メタアトムの形状や寸法の設計により、様々な光学特性を設計できる。本研究では、赤外域で誘電性だけでなく磁性も設計したメタサーフェスの実証を目指す。赤外域で誘電性と磁性の両方を制御可能なメタサーフェスは、物体から空間へ放射された熱輻射を制御する赤外域のアンテナなどへの応用が期待できる。
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研究実績の概要 |
メタサーフェスは波長よりも小さな周期構造からなる人工構造材料である。誘電性と磁性の両方を制御したメタサーフェスは、高屈折率でありながら反射を抑えた特性を実現できる。高屈折率・低反射なメタサーフェスは、薄型で平面状の構造でありながらコリメート機能や光渦変換機能を有する光学コンポーネント(メタレンズ)へ応用できる。赤外域で誘電性と磁性の両方を制御したメタサーフェスを実現できれば、赤外域で動作するメタレンズへの応用や、さらなる機能の創出にも貢献できる可能性がある。本研究では、赤外域で誘電性と磁性の両方を制御した高屈折率・低反射なメタサーフェスの実現を目指した。 3年目は、50THz帯メタサーフェス吸収体の比誘電率と比透磁率の実験評価を進め、国際会議とジャーナル論文での発表を進めた。メタサーフェス吸収体は、厚さ100nmの極薄のSiNxメンブレンの表面に1200nm角の正方形Auパッチを周期的に配置し、裏面に薄いAu膜を設けた構造である。メタサーフェス吸収体の電子ビーム露光による作製とフーリエ変換赤外分光法による動作実証は昨年度までに完了してある。さらに昨年度構築した、クラマース・クローニッヒの関係式を用いたメタサーフェスの光学特性の導出法を適用することで、メタサーフェス吸収体の比誘電率と比透磁率の両方の実験評価を行った。メタサーフェス吸収体の作製、動作実証はIRMMW-2023で発表した。メタサーフェス吸収体の作製、動作実証、比誘電率と比透磁率の実験評価はジャーナル論文誌Optics Lettersで報告した。 本研究を通して、50THz帯高屈折率・低反射なメタサーフェスと50THz帯メタサーフェス吸収体を実現した。赤外域で誘電性と磁性の両方を制御したメタサーフェスの実現のため、電子ビーム露光による作製法と、クラマース・クローニッヒの関係式を用いた光学特性の導出法の構築を進めた。
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