研究課題/領域番号 |
22KJ1266
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補助金の研究課題番号 |
21J01295 (2021-2022)
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 (2023) 補助金 (2021-2022) |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分36020:エネルギー関連化学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
榊原 教貴 東京工業大学, 理学院, 特任助教 (90975103)
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 光触媒 / プラズマ / 二酸化炭素 / 金属錯体 / 半導体 |
研究開始時の研究の概要 |
カーボンニュートラルな社会の実現に向けて、光触媒によるCO2還元は大変有望な技術として大きく注目されている。本研究では、植物の二段階光励起機構に倣い半導体と超分子光触媒を融合した、可視光応答CO2還元を駆動するハイブリッド光触媒のさらなる高性能化を目指す。これまでにほとんど試みられてこなかった半導体と超分子光触媒の接合界面の改質に着目し、低ダメージかつ高密度な表面改質で実績のある液中プラズマ技術を活用することで、界面状態の制御によるハイブリッド光触媒の高性能化を試みている。
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研究実績の概要 |
カーボンニュートラルな社会の実現に向けて、光触媒によるCO2還元は大変有望な技術として大きく注目されている。本研究では、植物の二段階光励起機構に倣い半導体と超分子光触媒を融合した、可視光応答CO2還元を駆動するハイブリッド光触媒のさらなる高性能化を目指した。本研究課題では、これまでにほとんど試みられてこなかった半導体と超分子光触媒の接合界面の改質に着目し、低ダメージかつ高密度な表面改質で実績のある液中プラズマ技術を活用することで、界面状態の制御によるハイブリッド光触媒の高性能化を試みている。昨年度までに、グラファイト状窒化炭素(C3N4)にRuRu超分子光触媒を固定化したハイブリッド光触媒において、C3N4へのプラズマ表面改質により、CO2還元反応の耐久性と生成物選択率が大幅に向上することを明らかにした。 本年度は、プラズマ表面改質によるハイブリッド光触媒の性能向上の要因を検討した。過渡吸収分光測定および電子スピン共鳴測定を用いることで、プラズマ表面改質によりC3N4表面に深い欠陥準位が生成し、そこへ光励起電子が光照射下で蓄積することで、C3N4からRuRuへの電子移動が促進されていることが明らかとなった。さらに、RuRuのモデル錯体である単核Ru錯体を複合化させたハイブリッド光触媒を用いてCO2還元反応を行い、用いた単核Ru錯体の還元電位から深い欠陥準位のポテンシャルを見積もることに成功した。本成果によってプラズマ表面改質の効果の一端が明確化されたと言え、光触媒設計における新たな方法論としてのさらなる展開が期待できる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り、プラズマ表面改質を用いることで有機半導体であるC3N4の表面選択的な改質技術を確立し、超分子光触媒と組み合わせた複合型光触媒によるCO2 還元の性能、特に耐久性と生成物選択性を向上させることに成功した。さらに、性能向上のメカニズムについても、半導体-超分子光触媒の界面における電子移動がプラズマ表面改質によって促進されたことが明らかとなった。本知見は、 以上の理由から、当初の計画通り進展していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
本年度に得られた表面改質が複合型光触媒の性能に及ぼす影響の知見をもとに、C3N4以外の有機半導体材料への適用可能性を検討していく。それと同時に、プラズマ表面改質のもう一つの利点である超分子光触媒との親和性向上を用いることで、さらに複合型光触媒の性能向上を推し進めていく予定である。
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