研究課題/領域番号 |
22KJ1332
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補助金の研究課題番号 |
22J21295 (2022)
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 (2023) 補助金 (2022) |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分15010:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する理論
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
宮下 優一 東京工業大学, 理学院, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2024年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2023年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2022年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 宇宙論 / 位相欠陥 / 場の理論 / 非局所場理論 / 非局所場 |
研究開始時の研究の概要 |
素粒子を記述する標準模型や、重力を幾何学的に記述する一般相対性理論は、時空上の各点の近傍における局所的なダイナミクスを記述する物理理論である。この局所性を拡張した非局所的な場を考えることで、現在の物理理論の諸問題を解決するよう、理論の拡張を試みるのが非局所場理論の考え方である。本研究では、場の非局所性が宇宙の物理に与える影響について解析する。また、場の局所性と非局所性を観測から区別する手法を探求する。
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研究実績の概要 |
素粒子を記述する標準模型や、重力を幾何学的に記述する一般相対性理論は、時空上の各点の近傍における局所的なダイナミクスを記述する物理理論である。この局所性を拡張した非局所的な場を考えることで、現在の物理理論の諸問題を解決するよう、理論の拡張を試みるのが非局所場理論の考え方である。本研究では、場の非局所性が宇宙の物理に与える影響について解析する。また、場の局所性と非局所性を観測から区別する手法を探求する。 位相欠陥は標準模型を超える理論に自発的対称性の破れが起きることで自然に生成されると考えられている。そこで、宇宙論的観測による非局所場理論の検証可能性を議論する第一歩として、非局所場が形成する位相欠陥の模型を構成し、局所場の模型との定性的な差異を明確にすることを目標の一つとしていた。 研究の目標である宇宙論への応用を考える上で、ゲージ場と共存する系の位相欠陥を構成する事は重要な課題である。そこで、当該年度の研究では、ゲージ場と共存する系の模型について検討を行った。従来のゲージ場と共存する模型では、finite energy configurationに対するDerrickの定理によって解の存在が保証されている。この定理の証明では、場のエネルギーに対する変分法が要となる。非局所場の場合についても同様の主張が成立するかどうかは分かっていない。非局所場に対して定理が拡張できるか、という点について検討を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本来の研究計画では、非局所場の形成する位相欠陥の模型を宇宙論のシナリオに適用する準備段階として、ゲージ場と共存する模型についての解析を行う予定であった。 しかし、非局所場理論は無限解微分を含む理論であるため、ゲージ場を導入する処方を適用した際、共偏微分を通じて無限個のcoupling項が理論に生じるという問題がある。 このため、模型の解析が困難であり、有効な解析手法が見つかっていない。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、ゲージ場と共存する位相欠陥の模型について検討する予定である。 また、finite energy configurationの存在を保証するDerrickの定理を非局所場理論の場合に拡張できるかどうか、といった点についても引き続き研究を行う予定である。
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