研究課題/領域番号 |
22KJ1395
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補助金の研究課題番号 |
21J01347 (2021-2022)
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 (2023) 補助金 (2021-2022) |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分32010:基礎物理化学関連
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
橋本 征奈 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 特別研究員(PD) (30824932)
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
採択後辞退 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 量子もつれ光 / 二光子吸収 |
研究開始時の研究の概要 |
光の波動性を操る化学反応制御は、気相二原子分子や表面反応では実現しているが、液相有機化学反応の制御は非常に困難である。したがって、液相有機化学反応の制御には、光の波動性制御とは全く異なる手法が必要である。 近年、理論物理学の世界では、量子相関に起因した「同時性」が潜在的に存在する量子もつれ光子対を利用すると、古典光を凌駕する選択性で、任意のエネルギー準位へのみ励起可能なことが示された。しかし、量子もつれ光子対はフォトンカウントレベルの光量であり光反応用光源としては非常に弱い。本研究では化学反応に新たな反応選択性をもたらす可能性がある量子もつれ光子対を高強度化し、その効果を実験的に証明する。
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研究実績の概要 |
(1)二光子吸収測定系の改善 溶液系での量子もつれ二光子吸収測定では、溶媒と溶液に対する量子もつれ光子対の透過率をそれぞれ計測し、その差を二光子吸収量として吸収断面積を算出する。その為、セル交換による設置位置の誤差を小さくする必要がある。既存のシステムでは、セルホルダーにセルを一つしか固定できなかった為、溶媒と溶液に対する透過率差を計測する為には、セルホルダーの固定ネジの開閉が必要であり、ネジの開閉によるセルの角度変化に依存した透過率差が生じてしまった。そこで、セルホルダーを再設計し、二つのセル(溶媒用と溶液用)を同時に固定できるようにした。さらに、改良したセルホルダーを電動ステージ上に設置し、高い再現性で二つのセルを交換可能にした。また、試料透過光のわずかな光軸の変化が生じても検出器への入射効率が変化しないよう、検出器の受光面積に対して入射光面積が十分小さくなるように、集光条件を再検討した。 溶液濃度や、溶質の種類によっては二光子吸収信号が0.1%程度の透過率差となる場合がある。量子もつれ二光子吸収測定では、吸収効率に対する入射光強度依存性を評価する為、1回の測定に多くの測定点が必要になる。雑音を低減する為には、測定点毎の露光時間を延長することが有効だが、測定時間の合計が長くなると、光源の強度揺らぎの影響による誤差が生じる。測定手順を種々検討した結果、0.1%の透過率差が再現良く計測可能になった。 (2)量子もつれ・古典二光子吸収断面積の溶媒効果、試料濃度効果 上記の改良を施した二光子吸収測定系を用いて、種々の有機分子の量子もつれ二光子吸収断面積に対する溶媒効果、試料濃度効果を評価した。また、fsレーザー光を用いて同一試料に対して古典二光子吸収断面積の測定も実施した。その結果、古典二光子吸収断面積が小さい分子の中にも量子もつれ二光子吸収断面積が大きい分子が含まれることがわかった。
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現在までの達成度 (段落) |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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