平面内細胞極性(PCP)は組織平面内での細胞の方向性である。PCPはコアPCP因子により形成され、コアPCP因子は一細胞内で偏った分布を示す。神経板のPCPはWnt11によって制御され、Wnt11の濃度勾配が組織内でPCPが揃う際に重要だと考えられているが、その制御機構は不明である。最近見出したWnt11の分布を踏まえると、PCPの形成にはWnt11の濃度勾配よりも、局所でのWnt11とコアPCP因子の相互作用が重要であることが示唆された。本研究はWnt11の足場分子の候補であるヘパラン硫酸プロテオグリカン(HSPG)に着目し、HSPGによるWnt11の分布とPCPの制御機構の解明を目指す。
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