研究課題/領域番号 |
22KJ1502
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補助金の研究課題番号 |
22J22131 (2022)
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 (2023) 補助金 (2022) |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分43030:機能生物化学関連
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
富田 晟太 岐阜大学, 連合農学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2024年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2023年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2022年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | FUT8の機能制御 / OSTサブユニット |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、オリゴ糖転移酵素複合体(OST)によるα1,6-フコース転移酵素(FUT8)の機能制御の分子メカニズムの解明である。自身の先行研究で、OSTのサブユニットの1つRPN1がFUT8と結合してFUT8の活性を正に制御することを明らかにしてい る。一方で、RPN1以外のOSTサブユニットがFUT8の活性制御に寄与するか、FUT8とOSTがどの様なメカニズムで相互作用するのかは未解明である。よって本研究では、OSTのサブユニットがFUT8の活性を制御する詳細な制御メカニズムを明らかにして、FUT8によるフコースの付加はOSTとの協調的な作用により起こるという新たな概念を創出する
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研究実績の概要 |
本研究では、糖転移酵素FUT8の機能制御メカニズムの解明を目的とし、特にオリゴ糖転移酵素(Oligosaccharyltransferase: OST)サブユニットによりFUT8の機能が制御される分子メカニズムに着目している。令和4年度で、OSTの12種類あるサブユニットのうちSTT3A、STT3B、KCP2、RPN1、OST48がFUT8と結合することが明らかになり、RPN1とRPN2がFUT8の酵素活性を正に制御することが明らかになったことを踏まえて、令和5年度ではNative-PAGEによってそれらサブユニットとFUT8との複合体形成を調べた。その結果、FUT8の複合体がOSTの複合体とほぼ同じ分子量に確認され、STT3AのノックアウトによってFUT8の複合体が減少することが分かった。また、STT3AとSTT3BのノックアウトによってRPN1は低分子量の分子種が確認され、この分子種がFUT8のノックアウトでも検出された。この結果から、現在FUT8がOSTの複合体形成や活性に与える影響を検討している。さらに、それぞれのOSTサブユニットの局在を免疫染色によって調べたところ、OST48やTMEM258などの一部のサブユニットがER以外の局在を示すことが分かった。また、これに派生する研究として、FUT8の切断、分泌について解析を行なっており、FUT8の分泌にはSPP、SPPL3が重要であることを明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和5年度では、OSTサブユニットとFUT8の結合に関してOSTサブユニットのKO細胞を使用して複合体形成を調べることができた。また、研究当初は予想されていなかった、FUT8がOSTの複合体形成に関与している可能性を発見しており、現在こちらについてOSTの活性の測定を試みている。さらに、FUT8の切断、分泌についても切断に関与する酵素を明らかにしており、この情報は今後OSTとの複合体形成をドッキングモデルなどで詳細に調べる際に重要な情報であると考えられる。これらの事実から、新たな発見に対して研究計画にはなかった実験によって詳細な解析を行いつつ、当初の研究目的に即して順調に研究が進展していると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
FUT8がOSTの複合体形成や酵素活性に与える影響について調べる予定である。そのため、OSTの活性をHPLCや電気泳動で検出することを試みている。また、FUT8とOSTサブユニットが細胞内のどこで相互作用するか不明であり、今後FUT8とOSTサブユニットの共局在を観察する予定である。
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