研究課題
特別研究員奨励費
これまでの研究で、ERやGolgi局在の亜鉛輸送体が欠損すると、IAA-Ala耐性の変化や花粉管伸長の異常といった表現型が見られたが、その発現メカニズムは分かっていない。ERの亜鉛輸送体欠損株でCOPII小胞の被覆タンパク質の一つをコードする遺伝子が恒常的に高発現していたことから、小胞輸送の異常が表現型をもたらしているのではないかと考えた。小胞輸送は、オーキシン極性輸送や細胞壁成分の分泌など植物の成長制御に重要な役割を果たしている。本研究では、亜鉛輸送体欠損がもたらす亜鉛濃度異常が小胞輸送に及ぼす影響を捉え、どのようにIAA-Ala 耐性や花粉管伸長へ作用するのかを理解することを目的とする。