研究課題/領域番号 |
22KJ1556
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補助金の研究課題番号 |
22J13966 (2022)
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 (2023) 補助金 (2022) |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分35010:高分子化学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
伊藤 正樹 名古屋大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
採択後辞退 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2023年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2022年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | らせん高分子 / キラリティ / キラル固定相 / 光学分割 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、「人工二重ラセンを構成成分とする生体類似の超分子ナノ構造体」を合理的に創成する指針と技術を確立し、二重ラセン集合系としての個性を活かした新規機能を開拓することである。世界のラセン研究の主な対象は「孤立した一重ラセン」であり、ラセンキラリティに基づき特異な機能を発現する二重ラセン分子の合成例はほとんど無い。人工二重ラセンからなる超分子集合体を対象とした研究に至っては皆無であり、精緻かつ複雑な高次構造をもつ生体系とは大きなギャップがある。革新的材料の創製や生体系に特有の高度な機能の人工的発現の実現には、より高度な規則構造を高分子に付与し、それらを精密に配列する技術が不可欠となる。
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研究実績の概要 |
らせん構造を形成する高分子を人工的に創り出すことは、生体高分子を模倣するという観点だけでなく、これまでにない機能性材料を開発するという観点からも興味深い。 申請者が所属する研究グループはこれまでに、動的軸性キラルなビフェニル基を側鎖に導入したポリアセチレン誘導体が光学活性化合物のキラリティに応答して一方向巻きのらせん構造を形成し、光学活性化合物を除去した後も、そのらせんキラリティが主鎖に記憶として保持されることを見出している。本年度は、これまでに得られた知見をもとに、ポリアセチレンを主骨格とする新規らせん高分子の合成とキラル固定相への応用について研究を行い以下の成果を得た。 ピリジル-N-オキシド部位の3位に、メトキシメトキシ基、メトキシ基、プロポキシ基およびアセチロキシ基を導入した新たなN-oxide含有光学活性アセチレンモノマーを合成、重合し、光学活性なポリ(ビアリールイルアセチレン)誘導体を合成した。得られたポリマーは、主鎖の吸収領域に明確な誘起円二色性(CD)を示し、ビアリールの軸不斉が主鎖へと伝搬し、一方向巻きに片寄ったらせん構造を形成することが分かった。興味深いことに、いずれのポリマーも側鎖ビアリールユニットの軸不斉は同一の (S) 体であるにも関わらず、プロポキシ基とアセチロキシ基を導入したポリマーは、主鎖の吸収領域のCD符号、すなわち、らせんの巻き方向が他のポリマーとは逆であった。合成したポリマーをそれぞれシリカゲルにコーティングし、キラル固定相への応用を検討したところ、主鎖近傍の置換基の構造に依存してそれぞれ異なる光学分割能を示し、中でも、プロポキシ基を有するポリマーが脂肪族アルコールを含む種々のキラルアルコールに対して非常に優れた不斉識別能を示すことが分かった。
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現在までの達成度 (段落) |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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