• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

気孔孔辺細胞における網羅的ホスホプロテオミクスに基づく気孔開口の分子機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22KJ1570
補助金の研究課題番号 22J14777 (2022)
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分基金 (2023)
補助金 (2022)
応募区分国内
審査区分 小区分44030:植物分子および生理科学関連
研究機関名古屋大学

研究代表者

深津 孝平  名古屋大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2023-03-08 – 2024-03-31
研究課題ステータス 完了 (2023年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2023年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2022年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード植物生理学 / 気孔
研究開始時の研究の概要

植物の表皮に存在する気孔は大気を取り込む唯一の組織であり、外環境の変化に応答してその開度を調整している。気孔開口にはリン酸化を介 したシグナル伝達と浸透圧調整が重要であるが、これらにも未解明な点は多く存在する。私はソラマメ孔辺細胞プロトプラストの網羅的ホスホ プロテオミクスを行い、新規気孔開口制御因子の同定を行なってきた。その結果、浸透圧調整に重要なリンゴ酸の合成律速酵素であるホスホエ ノールピルビン酸カルボキシラーゼと気孔開口のキーエンザイムである細胞膜プロトンポンプの新規リン酸化を見出した。そこで、これらのリン酸化また、活性化の分子機構を明らかにすることで気孔開口メカニズムの解明を進める。

研究実績の概要

植物に存在する気孔は一対の孔辺細胞からなる孔であり、光などの環境の変化に応答して開閉することで大気とのガス交換を調整している。これまでの研究から気孔の開口にはリン酸化などを介したシグナル伝達や浸透圧の調整が重要であることが示された。私はソラマメの孔辺細胞プロトプラストを材料とした網羅的なホスホプロテオミクスを行い、新規気孔開口関連因子を複数同定した。その中で気孔開口時に浸透圧調整物質として働くリンゴ酸の合成律速酵素であるホスホエノールピルビン酸カルボキシラーゼ(PEPC)や気孔開口のキーエンザイムである細胞膜プロトンポンプの新規リン酸化を見出した。
2023年度はPEPCのキナーゼであるPEPCK1が細胞膜プロトンポンプの下流で遺伝子発現制御されていることを明らかにし、PEPCK1変異体もPEPC変異体と同様に気孔開口の低下を示すことを明らかにした。また、同定した候補の中に葉におけるPEPCのリン酸化レベルの低下傾向を示す候補を見出した。この候補は冗長遺伝子を持っていたため多重変異体の作成を進めた。DC2全体を通して孔辺細胞におけるリンゴ酸合成の分子機構について解析を進め、結果をまとめ日本植物学会第87回大会やThe 33rd International Conference on Arabidopsis Researchなどで発表を行った。
また、ホスホプロテオミクスによって見出した孔辺細胞の細胞膜プロトンポンプの新規リン酸化部位Thr-881のアミノ酸置換形質転換体の気孔表現型解析を進めることで細胞膜プロトンポンプのThr-881のリン酸化が気孔開口に影響を与えることを明らかにした。さらに細胞膜プロトンポンプのThr-881のリン酸化について詳細に解析を進め、得られた結果をもとに論文をまとめNature Communicationsにて発表した。

報告書

(2件)
  • 2023 実績報告書
  • 2022 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて 2024 2023 2022 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Phosphorylation of plasma membrane H+-ATPase Thr881 participates in light-induced stomatal opening2024

    • 著者名/発表者名
      Hayashi Yuki、Fukatsu Kohei、Takahashi Koji、Kinoshita Satoru N.、Kato Kyohei、Sakakibara Taku、Kuwata Keiko、Kinoshita Toshinori
    • 雑誌名

      Nature Communications

      巻: 15 号: 1 ページ: 1194-1194

    • DOI

      10.1038/s41467-024-45248-5

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 網羅的ホスホプロテオミクスによる気孔の青色光シグナル伝達の解析2023

    • 著者名/発表者名
      深津 孝平
    • 学会等名
      日本植物学会 第87回大会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] Characterization of blue light-induced phosphorylation and dephosphorylation in guard cells.2023

    • 著者名/発表者名
      Kohei Fukatsu
    • 学会等名
      The 33rd International Conference on Arabidopsis Research
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] 気孔孔辺細胞において青色光によりリン酸化レベルの変動するタンパク質の機能解析2023

    • 著者名/発表者名
      深津孝平、林優紀、鈴木孝政、桑田啓子、木下俊則
    • 学会等名
      第64回日本植物生理学会 仙台大会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] Analysis of phosphoenolpyruvate carboxylase in stomatal guard cells2022

    • 著者名/発表者名
      Kohei Fukatsu, Yuki Hayashi, Takamasa Suzuki, Keiko Kuwata, Toshinori Kinoshita
    • 学会等名
      American Society of Plant Biologists
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 国際学会
  • [備考] 研究業績-原著論文|名古屋大学 植物生理学グループ

    • URL

      http://plantphys.bio.nagoya-u.ac.jp/achievement.html

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書

URL: 

公開日: 2022-04-28   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi