研究課題/領域番号 |
22KJ1586
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補助金の研究課題番号 |
22J15783 (2022)
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 (2023) 補助金 (2022) |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分61050:知能ロボティクス関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
高野瀬 碧輝 名古屋大学, 情報(学), 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2023年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2022年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | Localization / GNSS/INS / Graph optimization / RTK-GNSS / マルチパス / 位置推定 / 自動運転 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は自動運転向けのGNSSを用いた位置推定性能の向上を目的とする.GNSSは従来の確率的統合手法を用いることで性能向上が確認された.しかし,都市部においてGNSSはマルチパスを受けるため,GNSSの観測尤度が正確性が低下することで位置推定性能が劣化する課題がある.そこで本研究では,自動車の車両運動を拘束条件とした環境に応じて適切なGNSSの観測尤度を推定する方法に着目し,位置推定性能の向上を目指す.
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研究実績の概要 |
本研究課題である,都市部における自動運転用の衛星測位の高精度化と信頼度の算出に関する研究において,2022年度ではGNSS/INSにおける位置推定手法の位置推定精度の改善,2023年度ではGNSS/INSにおける位置推定手法の信頼度算出について実施した. これらの研究課題に対し,本研究では,従来手法である車両軌跡を活用した位置推定手法(以下,従来手法Aと呼ぶ)をベースラインとし,従来手法Aに確率モデルを導入することで手法の拡張を実施した. 2022年度では,従来手法Aの最適化モデルを再考し,確率モデルを導入することで,グラフ最適化のアプローチへの拡張が可能であることを示した.しかし,グラフ最適化は一般的に全体最適化と呼ばれ,オフライン用途であり外れ値誤差に脆弱である欠点を持っている.そこで,本研究では,最適化の範囲を限定化し,かつ,従来手法Aが持つ外れ値除去法をグラフ最適化前に実行することで課題を解決している.評価試験では,提案手法が従来手法A,一般的なグラフ最適化より位置推定性能が向上していることが確認された. 2023年度では,従来手法Aで推定された位置推定結果の信頼度として誤差共分散の推定を実施した.2022年度で実施した従来手法Aをグラフ最適化に拡張することで,副次的に誤差共分散が推定可能である.グラフ最適化が推定する誤差共分散は正規分布を仮定する一方で,都市部で発生するマルチパスによる外れ値誤差は非正規分布であるため,正確な誤差共分散を推定できない課題があげられる.そこで,本研究では,従来手法Aで用いられるGNSSの外れ値誤差の除去が誤差共分散推定にどの程度寄与するかについて調査を実施した.本調査で実施して評価試験では,GNSSの外れ値除去を導入することによって,誤差共分散推定の正確性が向上していることが確認された.
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