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数列の分布と有限体に関する個数評価

研究課題

研究課題/領域番号 22KJ1621
補助金の研究課題番号 22J00339 (2022)
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分基金 (2023)
補助金 (2022)
応募区分国内
審査区分 小区分12030:数学基礎関連
研究機関名古屋工業大学

研究代表者

吉田 裕哉  名古屋工業大学, 工学研究科, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2023-03-08 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
キーワードPiatetski-Shapiro / fractional power / asymptotic formula / additive energy / tensor product / product vector / product basis / polynomial
研究開始時の研究の概要

本研究では, 数学の応用分野に関係する性質を考え, それに関係する個数評価を行う. 特に, 数列に対する距離的Poisson性 (metric Poissonian property) と加法的エネルギー (additive energy) の関係を研究する. 前者は数列の分布に関する性質で, 後者は特定のDiophantine方程式の解の個数である. 主な目標は, 特定の条件を満たす自然数の組の個数を (増加レートの意味で) 正確に評価することである. また, 有限体の場合にも類似の問題を扱い, 個数評価を行う.

研究実績の概要

2023年度は主に次の2つを研究した: (1) Piatetski-Shapiro列に含まれる線型方程式の解の個数の評価, (2) 等差数列中の[x/n]列の分布など (鈴木, 齋藤, 武田との共同研究). 以下, (1)について述べる. (2)は継続して研究する可能性が高いため, 2024年度の "研究実績の概要" に記載予定である.

以下, 指数aのPiatetski-Shapiro列をPS(a)と表す. 線型方程式がPS(a)に解を持つか, という問題を考える. 既存の研究では解の個数の無限性や有限性がよく研究されている. 私は以前の研究で, PS(a)に含まれる方程式y-x=Nの解の個数を調べ, 1<a<1.717のときに漸近公式 (Nを正の無限大に近づける場合) を示した. 2023年度は, PS(a)に含まれる方程式x+y=Nの解の個数を調べ, 1<a<6/5のときに漸近公式を示し, 1<a<4/3のときに非漸近的な評価を行った. さらに, PS(a)のadditive energyの評価も行った. 数列のadditive energyは数列の分布と関係があることが知られており, 鈴木, 齋藤, 武田との共同研究では[x/n]列の場合にその関係を詳しく調べる予定である.

最後に, 2022年度の "研究実績の概要" に記載した "有限体上の部分空間に含まれる線型独立なproduct vectorの個数" について簡単に述べる. 2022年度に示した有限体の場合の個数評価は (一般には) 最良ではない. この課題を解決するために, 2023年度は全体空間の次元が小さい場合に最良の個数評価を得ることができた. しかし, そのような特殊な場合を除き, 個数評価を改良することができなかった. そもそも改良できない可能性も考え, 反例を探したが, まだ見つかっていない.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

健康への配慮により遅れていた論文投稿作業をかなり進めたため, 当初の研究計画と同程度には進んでいる.

今後の研究の推進方策

2024年度は, [x/n]列を用いて, 数列のadditive energyと数列の分布の関係を調べる予定である. また, product vectorの個数に関する研究に区切りをつけ, 論文投稿まで行いたい. 有限体上のベクトル空間は符号の構成に用いられるため, これまでと同様に, 応用分野の情報収集を適宜行う予定である.

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2024 2023 2022

すべて 学会発表 (4件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] On the number of representations of integers as differences between Piatetski-Shapiro numbers2024

    • 著者名/発表者名
      吉田 裕哉
    • 学会等名
      第17回ゼータ若手研究会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 有限体上の部分空間に含まれる線型独立なproduct vectorの個数について2023

    • 著者名/発表者名
      吉田 裕哉
    • 学会等名
      日本数学会2023年度秋季総合分科会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 有限体上の部分空間に含まれる線型独立なproduct vectorの個数について2023

    • 著者名/発表者名
      吉田 裕哉
    • 学会等名
      第27回代数学若手研究会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 局所差分プライバシー下での最適化における古典と量子の比較2022

    • 著者名/発表者名
      吉田 裕哉
    • 学会等名
      誤り訂正符号と超平面配置の関係とその応用
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 招待講演

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公開日: 2022-04-28   更新日: 2024-12-25  

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