研究課題/領域番号 |
22KJ1649
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補助金の研究課題番号 |
21J01026 (2021-2022)
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 (2023) 補助金 (2021-2022) |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分45030:多様性生物学および分類学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
升本 宙 京都大学, 地球環境学堂, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
採択後辞退 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 菌類 / 藻類 / 共生 / ゲノム / シアノバクテリア / 担子菌類 / 地衣類 / 緑藻 |
研究開始時の研究の概要 |
地衣共生は菌類-藻類間の共生系であり,菌類の共生相手となる藻類(共生藻)は主に真核生物の緑藻または原核生物のシアノバクテリア(藍藻)であることが知られている。しかし,ドメインの異なるこれらの“藻類”と菌類との間での地衣共生の機構が共通のものであるのか,あるいはそれぞれ独自の機構を発達させているのかは未解明である。そこで本研究では,緑藻共生とシアノバクテリア共生の二つの地衣共生系を研究対象として,共生時と非共生時の遺伝子発現差解析や,共生に関与する可能性の高い遺伝子の機能解析を通して両共生系を比較することにより,地衣共生を総合的に理解することを目指している。
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研究実績の概要 |
本年度はCyphellostereum ushimanumのドラフトゲノムを新たに取得した。これまでにドラフトゲノムを取得した3種の地衣化担子菌(C. ushimanum,D. moorei,Multiclavula mucida)について,ゲノム中の糖質関連酵素(CAzyme)の保有レパートリーを子嚢菌門の地衣化菌のゲノムと比較したところ,C. ushimanumとD. mooreiはペプチドグリカンの分解に関与するCAZymeを複数個保有する点で独特であり,共生藻であるシアノバクテリアの細胞内に吸器を形成する両種の形質との関連が示唆された。また,M. mucidaはキシランの分解に関わるCAZymeを複数個保有する点で独特であり,発生基質である腐朽材への定着に関与する要素である可能性が示唆された。子嚢菌門の地衣化菌のゲノムと共通する特徴としては,ペクチンの分解に関わるCAZymeを欠く点,また,スクロースの分解に関わるCAZymeを保有する点などが挙げられる。担子菌M. mucidaと共生藻Elliptochloris subsphaericaの共生系については,共培養実験を実施して地衣体形成の誘導を行い,共生時に特異的な遺伝子発現をRNA-seqで解析した。その結果,地衣共生時において転写因子や輸送体,レクチンをコードする遺伝子の発現上昇が認められた。また,機能不明の推定低分子量分泌タンパク質をコードする遺伝子も発現が上昇しており,これらはMulticlavula-Elliptochloris間の地衣共生に関与する可能性が高い要素として,今後注目すべき対象であると考えられる。また本年度の野外調査においては,Cyphellostereum属の新規系統に位置する複数の未記載種が見出され,本属菌が温帯から冷温帯にまで分布していることが判明した。
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現在までの達成度 (段落) |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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